专利摘要:
本発明は、式(I)[ここで、nは、0〜4であり;mは、0〜4であり;R1は、ハロゲン、CN、NO2、OH、SH、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−ハロアルキル、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルコキシほかであり;及び/又は2つの基R1が一緒に縮合環を形成しており;R2は、H、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−ハロアルキル、C2〜C4−アルケニル、C2〜C4−アルキニル、C3〜C8−シクロアルキル、C1〜C4−アルキル−C3〜C8−シクロアルキル又はベンジルであり;R3は、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−ハロアルキル、C1〜C4−アルコキシ又はC1〜C4−ハロアルコキシであり;Yは、−O−、C1〜C4−アルカンジイル、−O−CH2−、−CH2−O−、−C(NORn)−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−又は−N(Rn)−である]で表される新規なピリジルメチル−スルホンアミド化合物及びそのN−オキシド、さらにはそれらの塩、及び植物病原性有害菌を防除するためのそれらの使用、並びに少なくとも1種のそのような化合物を含んでいる組成物及び種子、に関する。 なし
公开号:JP2011506281A
申请号:JP2010536402
申请日:2008-11-21
公开日:2011-03-03
发明作者:ウルムシュナイダー,サラ;グランメノス,ヴァッシリオス;グローテ,トーマス;ディーツ,ヨッヘン;プール,ミヒャエル;ブレットー,マリアンナ;ミュラー,ベルンド;ラインハイマー,ヨアヒム;レンナー,イェンス;クラース ローマン,ヤン
申请人:ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピアBasf Se;
IPC主号:C07D213-61
专利说明:

[0001] 本発明は、新規なピリジルメチル−スルホンアミド化合物及びそのN−オキシド、及びそれらの塩、並びに植物病原性有害菌を防除するためのそれらの使用に関し、さらには少なくとも1種のそのような化合物を含んでいる組成物及び種子にも関する。]
背景技術

[0002] 特許文献1には、式]
[0003] [式中、Xは、なかでも、置換されていない又は置換されたビフェニルエーテルを表わし得る]で表される4−ピリジルメチルスルホンアミド化合物、及びそのような化合物を植物病原性菌に対して用いることが記載されている。その殺菌活性に関しては、そのような4−ピリジルメチルスルホンアミドの一部のものは不十分なものであり、また作物植物との適合性が低い等の望ましくない特性を有している。]
[0004] 特許文献2にはいくつかのビフェニルスルホン酸の4−ピリジルメチルアミドが記載されており、このビフェニル部分構造は、スルホンアミド基のところにあるビフェニル部分構造のフェニル環に置換基を有し得る。この化合物は、節足動物害虫を防除するのに、またそのような害虫による感染及び/又は破壊から物質を防護するのに用いられる。]
[0005] 特許文献3には、ビフェニルのフェニレン部分構造が置換されていないビフェニル部分構造をスルホンアミド基のところに有している特定のキノリンメチルスルホンアミドが記載されている。]
先行技術

[0006] 国際公開第05/033081号パンフレット
国際公開第06/097489号パンフレット
国際公開第07/104726号パンフレット]
発明が解決しようとする課題

[0007] この背景に基づけば、植物病原性有害菌を防除するのに有用である化合物を提供する継続したニーズがある。]
課題を解決するための手段

[0008] この目的は、意外なこととして、本発明で定義される式(I)で表されるピリジルメチル−スルホンアミド化合物によって及びそのN−オキシド並びにそれらの塩(特にはその農薬として許容される塩)によって達成される。]
[0009] つまり、本発明は、式(I)]
[0010] (ここで、
nは、ピリジン環上にある置換基R1の数を表わし、nは、0、1、2、3又は4であり;
mは、フェニル環上にある置換基R3の数を表わし、mは、0、1、2、3又は4であり;
R1は、ハロゲン、CN、NO2、OH、SH、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−ハロアルキル、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルコキシ、C1〜C4−アルキルチオ、C1〜C4−ハロアルキルチオ、C1〜C4−アルキルスルフィニル、C1〜C4−ハロアルキルスルフィニル、C1〜C4−アルキルスルホニル、C1〜C4−ハロアルキルスルホニル、アミノ、C1〜C4−アルキルアミノ、ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ、C1〜C4−アルコキシ−C1〜C4−アルキル、C2〜C4−アルケニル、C2〜C4−アルキニル、C3〜C8−シクロアルキル又はC1〜C4−アルキル−C3〜C8−シクロアルキルであり;及び/又は
ピリジン環の隣接炭素原子に結合している2つの基R1は、それらの炭素原子と一緒に、縮合ベンゼン環、縮合飽和又は部分不飽和5−、6−、もしくは7−員炭素環、又は環員として、2窒素原子、1酸素原子及び1硫黄原子からなる群から選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含有している縮合5−、6−もしくは7−員ヘテロ環を形成していてよく、またこの縮合環は、ハロゲン、C1〜C4−アルキル、ハロメチル、C1〜C4−アルコキシ及びハロメトキシからなる群から選択される1又は2個の基を有していてよく、
n=2、3又は4に対しては、R1は、同一であるか又は異なっていてよく;
R2は、水素、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−ハロアルキル、C2〜C4−アルケニル、C2〜C4−アルキニル、C3〜C8−シクロアルキル、C1〜C4−アルキル−C3〜C8−シクロアルキル又はベンジル[式中、ベンジルのフェニル部分構造は、置換されていないか又はシアノ、ハロゲン、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−ハロアルキル、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルコキシ、(C1〜C4−アルコキシ)カルボニル及びジ(C1〜C4−アルキル)アミノカルボニルからなる群から選択される1、2、3、4又は5個の置換基を有している]であり;
R3は、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−ハロアルキル、C1〜C4−アルコキシ又はC1〜C4−ハロアルコキシであり、m=2、3又は4に対しては、R3は、同一であるか又は異なっていてよく;
Yは、−O−、C1〜C4−アルカンジイル、−O−CH2−、−CH2−O−、−C(NORn)−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−及び−N(Rn)−から選択される二価基であり、式中のRnは、水素又はC1〜C4−アルキルであり、またC1〜C4−アルカンジイル部分構造は、置換されていないか又はオキソ、シアノ、ハロゲン、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルキル及びC1〜C4−ハロアルコキシからなる群から選択される1又は2個の置換基を有しており;
Hetは、5−又は6−員ヘテロ芳香族基であり、このヘテロ芳香族基の環員原子としては、炭素原子以外に、1、2、3又は4個の窒素原子、又は1個の酸素原子と0、1又は2個の窒素原子、又は1個の硫黄原子と0、1又は2個の窒素原子が挙げられ、またこのヘテロ芳香族基は置換されていないか又は1、2、3又は4個の同一又は異なる置換基Raを有しており、このうちの隣接環員原子に結合している2つの基Raは、縮合5−又は6−員炭素環又はヘテロ環を形成していてよく、この縮合炭素環又はヘテロ環は、置換されていないか又は1、2、3又は4個の同一又は異なる置換基Rbを有しており;
Raは、
ハロゲン、CN、NO2、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−ハロアルキル、C2〜C4−アルケニル、C2〜C4−アルキニル、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルコキシ、C1〜C4−アルキルチオ、C1〜C4−ハロアルキルチオ、C1〜C4−アルキルスルフィニル、C1〜C4−ハロアルキルスルフィニル、C1〜C4−アルキルスルホニル、C1〜C4−ハロアルキルスルホニル、アミノ、C1〜C4−アルキルアミノ、ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ、C1〜C4−アルコキシ−C1〜C4−アルキル、
基C(=O)R[式中、Rは、H、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−ハロアルキル、C2〜C4−アルケニル、C2〜C4−アルキニル、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−アルコキシ−C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルコキシ、アミノ、C1〜C4−アルキルアミノ又はジ(C1〜C4−アルキル)アミノである]、
基CR’(=NOR”)[式中、R’は、H又はC1〜C4−アルキルであり、及びR”は、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−ハロアルキル、C2〜C4−アルケニル、C2〜C4−アルキニル又はC1〜C4−アルコキシ−C1〜C4−アルキルである]、
フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、フェノキシ又はフェノキシアルキル(ここで、最後に記載した5つの基は、置換されていないか又は1、2、3又は4個の同一又は異なる置換基Rcを有している)
であり;
Rb及びRcは、互いからは独立して、ハロゲン、CN、NO2、OH、SH、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−ハロアルキル、C1〜C4−アルコキシ及びC1〜C4−ハロアルコキシから選択される)
で表されるピリジルメチル−スルホンアミド化合物、そのN−オキシド、それらの塩(特には農薬として許容される塩)に関する。]
[0011] 本発明は、さらに、式(I)のピリジルメチル−スルホンアミド化合物を調製するための方法及び中間体に関する。]
[0012] 本発明は、さらに、式(II)、(III)、(IV)及び(V)の化合物のような中間体に関する。]
[0013] 本発明は、さらに、少なくとも1種の式(I)の化合物又はN−オキシド又はそれらの農薬として許容される塩、及び、溶媒又は固体担体を含んでいる農薬組成物に関する。]
[0014] 本発明の化合物は、植物病原性有害菌を防除するのに有用である。したがって本発明はさらに植物病原性有害菌を防除するための方法に関し、該方法は、菌、又は菌の攻撃から防護されるべき物質、植物体、土壌又は種子を、少なくとも1種の式(I)の化合物又はそのN−オキシド又はそれらの農薬として許容される塩の有効量で処理することを含む。]
[0015] さらに、本発明は、100kgの種子当たり0.1g〜10kgの量で、請求項1〜17のいずれかに定義されている式(I)の化合物、又はN−オキシド又は農薬として許容される塩を含んでいる種子にも関する。]
[0016] 置換パターンに応じて、化合物(I)及びそのN−オキシドは1つ以上のキラル中心を有し得、その場合は、それらは、純粋エナンチオマー又は純粋ジアステレオマー又はエナンチオマーもしくはジアステレオマー混合物として存在する。純粋エナンチオマー又はジアステレオマー及びそれらの混合物は、いずれも、本発明の主題である。]
[0017] 可変部に関しては、中間体の実施形態は、式(I)の化合物の実施形態に対応している。]
[0018] 用語「化合物(I)」とは、式(I)の化合物のことをいう。同様に、本明細書では、この用語法は、(I.1)、(I.1A)、(I.1B)又は(I.1G)のような、すべての下位の式にも適用される。]
[0019] 先に記した可変部の定義では、集合的な用語が使われているが、それらは、当該の置換基を、全体として代表するものである。用語Cn−Cmは、それぞれのケースで、当該の置換基又は置換基部分構造にあり得る炭素原子の数を表わしている。]
[0020] 用語「ハロゲン」とは、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素のことをいう。]
[0021] 用語「オキソ」とは、二重結合されている酸素原子(=O)のことをいう。]
[0022] 用語「C1〜C4−アルキル」とは、1〜4個の炭素原子を有している直鎖又は分岐の飽和炭化水素基、例えばメチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、及び1,1−ジメチルエチルのことをいう。]
[0023] 用語「C1〜C4−ハロアルキル」とは、1〜4個の炭素原子を有している直鎖又は分岐のアルキル基であって、そのような基の水素原子の一部又は全部が先に記載したハロゲン原子によって置き換えられていてよいそのような基、例えばクロロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、1−クロロエチル、1−ブロモエチル、1−フルオロエチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2−クロロ−2−フルオロエチル、2−クロロ−2,2−ジフルオロエチル、2,2−ジクロロ−2−フルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、ペンタフルオロエチル、2−フルオロプロピル、3−フルオロプロピル、2,2−ジフルオロプロピル、2,3−ジフルオロプロピル、2−クロロプロピル、3−クロロプロピル、2,3−ジクロロプロピル、2−ブロモプロピル、3−ブロモプロピル、3,3,3−トリフルオロプロピル、3,3,3−トリクロロプロピル、CH2−C2F5、CF2−C2F5、CF(CF3)2、1−フルオロメチル−2−フルオロエチル、1−(クロロメチル)−2−クロロエチル、1−ブロモメチル−2−ブロモエチル、4−フルオロブチル、4−クロロブチル、4−ブロモブチル又はノナフルオロブチル等のことをいう。]
[0024] 用語「C1〜C4−アルコキシ」とは、アルキル基の任意の位置で、酸素を介して結合されている、1〜4個の炭素原子を有している直鎖又は分岐のアルキル基、例えばメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、1−メチルエトキシ、ブトキシ、1−メチルプロポキシ、2−メチルプロポキシ又は1,1−ジメチルエトキシのことをいう。]
[0025] 用語「C1〜C4−ハロアルコキシ」とは、先に定義したC1〜C4−アルコキシ基であって、そのような基の水素原子の一部又は全部が先に記載したハロゲン原子によって置き換えられていてよいそのような基、例えば、OCH2F、OCHF2、OCF3、OCH2Cl、OCHCl2、OCCl3、クロロフルオロメトキシ、ジクロロフルオロメトキシ、クロロジフルオロメトキシ、2−フルオロエトキシ、2−クロロエトキシ、2−ブロモエトキシ、2−ヨードエトキシ、2,2−ジフルオロエトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、2−クロロ−2−フルオロエトキシ、2−クロロ−2,2−ジフルオロエトキシ、2,2−ジクロロ−2−フルオロエトキシ、2,2,2−トリクロロエトキシ、OC2F5、2−フルオロプロポキシ、3−フルオロプロポキシ、2,2−ジフルオロプロポキシ、2,3−ジフルオロプロポキシ、2−クロロプロポキシ、3−クロロプロポキシ、2,3−ジクロロプロポキシ、2−ブロモプロポキシ、3−ブロモプロポキシ、3,3,3−トリフルオロプロポキシ、3,3,3−トリクロロプロポキシ、OCH2−C2F5、OCF2−C2F5、1−フルオロメチル−2−フルオロエトキシ、1−クロロメチル−2−クロロエトキシ、1−ブロモメチル−2−ブロモエトキシ、4−フルオロブトキシ、4−クロロブトキシ、4−ブロモブトキシ又はノナフルオロブトキシのことをいう。]
[0026] 用語「C1〜C4−アルコキシ−C1〜C4−アルキル」とは、1〜4個の炭素原子を有しているアルキルであって、そのアルキル基の1水素原子がC1〜C4−アルコキシ基によって置き換えられているそのようなアルキルのことをいう。]
[0027] 用語「C1〜C4−アルコキシ−C1〜C4−アルコキシ」とは、分子の残りの部分で酸素原子を介して結合されている、C1〜C4−アルコキシ−C1〜C4−アルキル基のことをいう。]
[0028] 本明細書で使う用語「C1〜C4−アルキルチオ」とは、アルキル基の任意の位置で硫黄原子によって結合されている、1〜4個の炭素原子を有している直鎖又は分岐のアルキル基、例えばメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、及びn−ブチルチオのことをいう。]
[0029] したがって、本明細書で使う用語「C1〜C4−ハロアルキルチオ」とは、ハロアルキル基の任意の位置で硫黄原子によって結合されている、1〜4個の炭素原子を有している直鎖又は分岐のハロアルキル基のことをいう。]
[0030] 用語「C1〜C4−アルキルスルフィニル」とは、アルキル基の任意の位置で−S(=O)−部分構造によって結合されている、1〜4個の炭素原子を有している直鎖又は分岐のアルキル基、例えばメチルスルフィニル等のことをいう。]
[0031] したがって、用語「C1〜C4−ハロアルキルスルフィニル」とは、ハロアルキル基の任意の位置で−S(=O)−部分構造によって結合されている、1〜4個の炭素原子を有している直鎖又は分岐のハロアルキル基のことをいう。]
[0032] 用語「C1〜C4−アルキルスルホニル」とは、アルキル基の任意の位置で−S(=O)2−部分構造によって結合されている、1〜4個の炭素原子を有している直鎖又は分岐のアルキル基、例えばメチルスルホニルのことをいう。]
[0033] したがって、用語「C1〜C4−ハロアルキルスルホニル」とは、ハロアルキル基の任意の位置で−S(=O)2−部分構造によって結合されている、1〜4個の炭素原子を有している直鎖又は分岐のハロアルキル基のことをいう。]
[0034] 用語「C1〜C4−アルキルアミノ」とは、置換基として1個のC1〜C4−アルキル基を有しているアミノ基、例えばメチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、1−メチルエチルアミノ、ブチルアミノ、1−メチルプロピルアミノ、2−メチルプロピルアミノ、1,1−ジメチルエチルアミノ等のことをいう。]
[0035] 用語「ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ」とは、置換基として2個の同じ又は異なるC1〜C4−アルキル基を有しているアミノ基、例えばジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジ−n−プロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、N−エチル−N−メチルアミノ、N−(n−プロピル)−N−メチルアミノ、N−イソプロピル−N−メチルアミノ、N−(n−ブチル)−N−メチルアミノ、N−(n−ペンチル)−N−メチルアミノ、N−(2−ブチル)−N−メチルアミノ、N−イソブチル−N−メチルアミノほかのことをいう。]
[0036] 用語「(C1〜C4−アルコキシ)カルボニル」とは、カルボニル基を介して結合されているC1〜C4−アルコキシ基のことをいう。]
[0037] 用語「ジ(C1〜C4−アルキル)アミノカルボニル」とは、カルボニル基を介して結合されているジ(C1〜C4)アルキルアミノ基のことをいう。]
[0038] 用語「C2〜C4−アルケニル」とは、2〜4個の炭素原子及び任意の位置に二重結合を有している分岐された又は分岐されていない不飽和炭化水素基、例えばエテニル、1−プロペニル、2−プロペニル(アリル)、1−メチルエテニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニルのことをいう。]
[0039] 用語「C2〜C4−アルキニル」とは、2〜4個の炭素原子を有し、少なくとも1個の三重結合を含有している分岐された又は分岐されていない不飽和炭化水素基、例えばエチニル、1−プロピニル、2−プロピニル(プロパルギル)、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−2−プロピニルのことをいう。]
[0040] 用語「C3〜C8−シクロアルキル」とは、3〜8個の炭素環員を有している単環式飽和炭化水素、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル又はシクロオクチルのことをいう。]
[0041] 用語「C1〜C4−アルキル−C3〜C8−シクロアルキル」とは、シクロアルキル基の1個の水素原子がC1〜C4−アルキル基によって置き換えられている、3〜8個の炭素原子を有しているシクロアルキル基のことをいう。]
[0042] 用語「5−、6−又は7−員炭素環]とは、5、6又は7環員を有している飽和及び部分不飽和炭素環並びにフェニルのいずれをも意味すると理解する。非芳香族環に対する例としては、シクロペンチル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニル、シクロヘキシル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロヘプチル、シクロヘプテニル、シクロヘプタジエニル等が挙げられる。]
[0043] O、N及びSからなる群から選択される1、2、3又は4個のヘテロ原子を含有している用語「5−、6−もしくは7−員ヘテロ環]とは、5、6又は7環原子を有している飽和及び部分不飽和並びに芳香族ヘテロ環のいずれをも意味すると理解する。例としては、
・ 1、2又は3個の窒素原子及び/又は1個の酸素もしくは硫黄原子又は1又は2個の酸素及び/又は硫黄原子を含有し、飽和又は部分不飽和である飽和及び部分不飽和5−、6−、もしくは7−員ヘテロ環、例えば2−テトラヒドロフラニル、3−テトラヒドロフラニル、2−テトラヒドロチエニル、3−テトラヒドロチエニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル、3−イソキサゾリジニル、4−イソキサゾリジニル、5−イソキサゾリジニル、3−イソチアゾリジニル、4−イソチアゾリジニル、5−イソチアゾリジニル、3−ピラゾリジニル、4−ピラゾリジニル、5−ピラゾリジニル、2−オキサゾリジニル、4−オキサゾリジニル、5−オキサゾリジニル、2−チアゾリジニル、4−チアゾリジニル、5−チアゾリジニル、2−イミダゾリジニル、4−イミダゾリジニル、2−ピロリン−2−イル、2−ピロリン−3−イル、3−ピロリン−2−イル、3−ピロリン−3−イル、2−ピペリジニル、3−ピペリジニル、4−ピペリジニル、1,3−ジオキサン−5−イル、2−テトラヒドロピラニル、4−テトラヒドロピラニル、2−テトラヒドロチエニル、3−ヘキサヒドロピリダジニル、4−ヘキサヒドロピリダジニル、2−ヘキサヒドロピリミジニル、4−ヘキサヒドロピリミジニル、5−ヘキサヒドロピリミジニル及び2−ピペラジニル;
・ 1、2、3又は4個の窒素原子又は1、2又は3個の窒素原子及び1個の硫黄もしくは酸素原子を含有している5−員芳香族ヘテロシクリル(ヘテロ芳香族基):炭素原子に加えて、環員として1〜4個の窒素原子又は1〜3個の窒素原子及び1個の硫黄もしくは酸素原子を含有していてよい5−員ヘテロアリール基、例えば2−チエニル、3−チエニル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル、5−ピラゾリル、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル及び1,3,4−トリアゾール−2−イル;
・ 1、2、3又は4個の窒素原子を含有している6−員ヘテロシクリル(ヘテロ芳香族基):炭素原子に加えて、環員として1、2、3又は4個の窒素原子を含有していてよい6−員テロアリール基、例えば2−ピリジニル、3−ピリジニル、4−ピリジニル、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル及び2−ピラジニル;
が挙げられる。]
[0044] 用語「C1〜C4−アルカンジイル」とは、(先に定義した)C1〜C4−アルキル基から誘導され、2つの結合点を有する、1〜4個の炭素原子を有している分岐又は直鎖の飽和炭化水素基のことをいう。]
[0045] 用語「ピリジン環の隣接炭素原子に結合している2つの基R1は、それらの炭素原子と一緒に、縮合環を形成していてよく」とは、ピリジン−4−イルが、縮合されている5−、6−又は7−員炭素環式又はヘテロ環式環を有している二環式環系のことをいう。そのような縮合二環式環系の例としては、ベンゾ[b]ピリジン(キノリン)、ピリド[2,3−b]ピリジン(1,8−ナフチリジン)、ピリド[3,4−b]ピリジン(1,7−ナフチリジン)、ピリド[4,3−b]ピリジン(1,6−ナフチリジン)、ピリド[3,2−b]ピリジン(1,5−ナフチリジン)、ピリド[2,3−d]ピリミジン、ピリド[3,2−d]ピリミジン、ピリド[2,3−b]フラン、ピリド[3,2−b]フラン、ピリド[2,3−c]フラン、ピリド[2,3−d]チアゾール、ピリド[3,2−d]チアゾール、ピリド[2,3−d]イソオキサゾール、ピリド[3,2−d]イソオキサゾール、ピリド[2,3−c]イソオキサゾール及びピリド[3,2−c]イソオキサゾールが挙げられる。]
[0046] 縮合されている環は、置換されていなくてよいし又はハロゲン、C1〜C4−アルキル、ハロメチル、C1〜C4−アルコキシ及びハロメトキシからなる群から互いに独立して選択される1、2、3個の基置換基によって置換されていてもよい。]
[0047] 用語「Het基の隣接炭素原子に結合している2つの基Raは、それらの炭素原子と一緒に縮合環を形成していてよく」とは、Hetが、縮合されている5−、6−又は7−員炭素環式又はヘテロ環式環を有している、二環式環系のことをいう。そのような縮合二環式環の例としては、キノリン、キナゾリン、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、フタラジン、シンノリン、キノキサリン、ベンゾチアゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、1,5−ナフチリジン、1,6−ナフチリジン、1,7−ナフチリジン、1,8−ナフチリジン、2,6−ナフチリジン、2,7−ナフチリジン、ピリド[2,3−d]ピリミジン、ピリド[3,2−d]ピリミジン、ピリド[3,4−d]ピリミジン、ピリド[4,3−d]ピリミジン、ピリド[2,3−b]フラン、ピリド[3,2−b]フラン、ピリド[2,3−c]フラン、ピリド[3,4−b]フラン、ピリド[4,3−b]フラン、ピリド[3,4−c]フラン、ピリド[2,3−d]チアゾール、ピリド[3,2−d]チアゾール、ピリド[3,4−d]チアゾール、ピリド[4,3−d]チアゾール、ピリド[2,3−d]イソオキサゾール、ピリド[3,2−d]イソオキサゾール、ピリド[2,3−c]イソオキサゾール、ピリド[3,2−c]イソオキサゾール、ピリド[3,4−d]イソオキサゾール、ピリド[4,3−d]イソオキサゾール、ピリド[3,4−c]イソオキサゾール、ピリド[4,3−c]イソオキサゾール等が挙げられる。縮合されている環は、置換されていなくてよいし又はハロゲン、シアノ、ニトロ、OH、SH、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−ハロアルキル、C1〜C4−アルコキシ及びC1〜C4−ハロアルコキシからなる群から互いに独立して選択される、1、2、3又は4個の基置換基によって置換されていてもよい。]
[0048] 化合物(I)の農薬として許容される塩には、特には、陽イオン、陰イオンが、それぞれ、化合物(I)の殺菌作用に対して悪影響を有していない、そのような陽イオンの塩又はそのような酸の酸付加塩が、包含される。つまり適する陽イオンは、特には、アルカリ金属(好ましくはナトリウム及びカリウム)のイオン、アルカリ土類金属(好ましくはカルシウム、マグネシウム及びバリウム)のイオン、遷移金属(好ましくはマンガン、銅、亜鉛及び鉄)のイオン、並びに、所望なら、1〜4個のC1〜C4−アルキル置換基及び/又は1個のフェニル又はベンジル置換基を有していてよいアンモニウムイオン(好ましくはジイソプロピルアンモニウム、四メチルアンモニウム、四ブチルアンモニウム、三メチルベンジルアンモニウム)、さらにはホスホニウムイオン、スルホニウムイオン(好ましくはトリ(C1〜C4−アルキル)スルホニウム)、及びスルホキソニウムイオン(好ましくはトリ(C1〜C4−アルキル)スルホキソニウム)である。有用な酸付加塩の陰イオンは、主なものとしては、塩化物イオン、臭化物イオン、フッ化物イオン、水素硫酸塩イオン、硫酸塩イオン、二水素リン酸塩イオン、水素リン酸塩イオン、リン酸塩イオン、硝酸塩イオン、重炭酸塩イオン、炭酸塩イオン、ヘキサフルオロケイ酸塩イオン、ヘキサフルオロリン酸塩イオン、安息香酸塩イオン、及びC1〜C4−アルカン酸陰イオン(好ましくはギ酸塩イオン、酢酸塩イオン、プロピオン酸塩イオン及び酪酸塩イオン)である。適する陽イオンは、したがって、特にはアルカリ金属のイオンである。そのようなものは、化合物(I)を対応する陰イオンの(好ましくは塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸又は硝酸の)酸と反応させることによって生成され得る。]
[0049] 好ましいのは、可変部n、m、Y、R1、R2、R3、及びHetが、互いに独立して又はより好ましくは組み合わせで、以下の意味を有しているような化合物(I)並びに適切な場合は中間体(例えば化合物(II)及び(III))さらには本明細書に書かれているすべての下位の式群の化合物(例えば式(I.1)あるいは式(I.1A)、式(I.1B)又は式(I.1G))である。]
[0050] 好ましいのは、Hetが、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、チエニル、フリル、1,3,5−トリアジニル、1,2,4−トリアジニル、チアジアゾリル,1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル(ここで、前記したヘテロ芳香族基は、置換されていないか、又は同一もしくは異なる1、2、3又は4個の置換基Raを有している)から選択される化合物(I)である。]
[0051] 特に好ましいのは、Hetが、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、チアゾリル、1,3,5−トリアジニル及び1,2,4−トリアジニル(ここで、前記したヘテロ芳香族基は、置換されていないか、又は同一もしくは異なる1又は2個の置換基Raを有している)から選択される化合物(I)である。]
[0052] また、Hetが、F、Cl、Br、CN、C1〜C2−アルキルスルホニル、C1〜C2−アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、C1〜C2−アルキルアミノカルボニル、ジ(C1〜C2−アルキル)アミノカルボニル、C1〜C2−アルコキシ、C1〜C2−アルキル、CF3、CHF2、OCF3及びOCHF2から選択される1、2、3又は4個の基Raを有している化合物(I)も好ましい。]
[0053] 特に好ましいのは、Hetが、F、Cl、Br、CH3、OCH3、CF3、CHF2、OCF3及びOCHF2から選択される1又は2個の基Raを有している化合物(I)である。]
[0054] さらにより好ましいのは、Hetが、F、Cl、Br、CH3、OCH3及びCF3から選択される1又は2個の基Raを有している化合物(I)である。]
[0055] 同様に、隣接環員原子に結合している2つの基Raが、ベンゼン、ピリジン、ピリミジン、フラン、チアゾール及びイソオキサゾールから選択される縮合5−又は6−員炭素環又はヘテロ環[ここにおいては、縮合炭素環又はヘテロ環は、先に定義したように、置換されていないか、又は1、2、3又は4個の同一又は異なる置換基Rbを有している]を形成している化合物(I)も好ましい。]
[0056] 隣接環員原子に結合している2つの基Raが縮合5−又は6−員炭素環又はヘテロ環を形成している場合は、特に好ましいのは、2つの基Raが縮合ベンゼン環を形成している化合物(I)である。]
[0057] また、部分構造Het−Yが、フェニル環上で、スルホニル基に関してメタ−又はパラ−位に位置している化合物(I)も好ましい。]
[0058] 特に好ましいのは、部分構造Het−Yが、フェニル環上で、スルホニル基に関してパラ−位に位置している化合物(I)である。]
[0059] 好ましい一実施形態では、化合物(I)の基Hetは、置換されていないか又は1又は2個の基Raを有しているピリジン−2−イルである。]
[0060] Hetがピリジン−2−イルである化合物(I)の例は、3−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、4−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、3−クロロピリジン−2−イル、5−クロロピリジン−2−イル、4−クロロピリジン−2−イル、3−ブロモピリジン−2−イル、5−ブロモピリジン−2−イル、4−ブロモピリジン−2−イル、3−トリクロロメチルピリジン−2−イル、5−トリクロロメチルピリジン−2−イル,4−トリクロロメチルピリジン−2−イル、3−シアノピリジン−2−イル、5−シアノピリジン−2−イル、4−シアノピリジン−2−イル、3−ニトロピリジン−2−イル、5−ニトロピリジン−2−イル、4−ニトロピリジン−2−イル、3−メチルスルホニルピリジン−2−イル、5−メチルスルホニルピリジン−2−イル、4−メチルスルホニルピリジン−2−イル、3−エチルスルホニルピリジン−2−イル、5−エチルスルホニルピリジン−2−イル、4−エチルスルホニルピリジン−2−イル、3−メトキシカルボニルピリジン−2−イル、5−メトキシカルボニルピリジン−2−イル、4−メトキシカルボニルピリジン−2−イル、5−アミノカルボニルピリジン−2−イル、4−アミノカルボニルピリジン−2−イル、3−アミノカルボニルピリジン−2−イル、5−N−メチルアミノカルボニルピリジン−2−イル、4−N−メチルアミノカルボニルピリジン−2−イル、3−N−メチルアミノカルボニルピリジン−2−イル、3−メトキシピリジン−2−イル、3−エトキシピリジン−2−イル、3−ジフルオロメトキシピリジン−2−イル、5−メトキシピリジン−2−イル、5−エトキシピリジン−2−イル、5−ジフルオロメトキシピリジン−2−イル、3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、3−フルオロ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、3−ブロモ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、3−メチル−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、3−エチル−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、3−クロロ−5−ジフルオロメトキシピリジン−2−イル、3−フルオロ−5−ジフルオロメトキシピリジン−2−イル、3−メチル−5−ジフルオロメトキシピリジン−2−イル、3−クロロ−5−トリクロロメチルピリジン−2−イル、3−フルオロ−5−トリクロロメチルピリジン−2−イル、3−クロロ−5−シアノピリジン−2−イル、3−フルオロ−5−シアノピリジン−2−イル、3−メチル−5−シアノピリジン−2−イル、3−エチル−5−シアノピリジン−2−イル、3−クロロ−5−ニトロピリジン−2−イル、3−クロロ−5−メトキシカルボニルピリジン−2−イル、3−クロロ−5−アミノカルボニルピリジン−2−イル、3−クロロ−5−メチルアミノカルボニルピリジン−2−イル、3−フルオロ−5−ニトロピリジン−2−イル、3−フルオロ−5−メトキシカルボニルピリジン−2−イル、3−フルオロ−5−アミノカルボニルピリジン−2−イル、3−フルオロ−5−メチルアミノカルボニルピリジン−2−イル、4−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、4−フルオロ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、4−ブロモ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、4−メチル−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、4−クロロ−5−ニトロピリジン−2−イル、4−クロロ−5−シアノピリジン−2−イル、3−クロロ−6−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、3−フルオロ−6−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、3−メチル−6−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、4−クロロ−5−ジフルオロメトキシピリジン−2−イル、4−フルオロ−5−ジフルオロメトキシピリジン−2−イル、3−クロロ−5−ブロモピリジン−2−イル、3,5−ジクロロピリジン−2−イル、3,5−ジフルオロピリジン−2−イル、3,5−ジブロモピリジン−2−イル、3−メチル−5−クロロピリジン−2−イル、3−メチル−5−フルオロピリジン−2−イル、3−メチル−5−ブロモピリジン−2−イル、3−メトキシ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、3−メトキシ−5−シアノピリジン−2−イル、3−メトキシ−5−ニトロピリジン−2−イル、3−メトキシ−5−ジフルオロメトキシピリジン−2−イル、3−エトキシ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、3−エトキシ−5−シアノピリジン−2−イル、3−エトキシ−5−ニトロピリジン−2−イル、3−エトキシ−5−ジフルオロメトキシピリジン−2−イル、3−クロロ−4−メチル−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル及び3,4−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イルのような化合物である。]
[0061] もう1つの好ましい実施形態では、化合物(I)の基Hetは、2−ピリミジニル、3−ピリミジニル、4−ピリミジニル、3−ピリジル、2−チアゾリル、2−ピラジニル、3−ピリダジニル、1,3,5−トリアジン−2−イル、及び1,2,4−トリアジン−3−イル(ここで、前記したヘテロ芳香族基は、置換されていないか、又は1、2、3又は4個の同一又は異なる置換基Raを有している)から選択される。]
[0062] Hetが2−ピリミジニル、3−ピリミジニル、4−ピリミジニル、3−ピリジル、2−チアゾリル、2−ピラジニル、3−ピリダジニル、1,3,5−トリアジン−2−イル、及び1,2,4−トリアジン−3−イルから選択される化合物(I)の例は、2−ピリミジニル、4−トリフルオロメチルピリミジン−2−イル、5−トリフルオロメチルピリミジン−2−イル、2−トリフルオロメチルピリミジン−4−イル、2−トリフルオロメチルピリミジン−5−イル、4−トリフルオロメチルピリミジン−6−イル、4−シアノピリミジン−2−イル、5−シアノピリミジン−2−イル、4−(1,1,1−トリフルオロエトキシ)ピリミジン−2−イル、5−クロロ−6−トリフルオロメチルピリミジン−4−イル、5−フルオロ−6−トリフルオロメチルピリミジン−4−イル、5−クロロ−2−トリフルオロメチルピリミジン−4−イル、6−トリフルオロメチルピリジン−3−イル、2−トリフルオロメチルピリジン−3−イル、4−トリフルオロメチルピリジン−3−イル、4−クロロ−6−トリフルオロメチルピリジン−3−イル、2−クロロ−6−トリフルオロメチルピリジン−3−イル、2−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン−3−イル、4−フルオロ−6−トリフルオロメチルピリジン−3−イル、4,6−ビス(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル、4,6−ジクロロピリジン−3−イル、4−メチル−6−クロロピリジン−3−イル、5−シアノピリジン−3−イル、5−フルオロ−6−シアノピリジン−3−イル、4−フルオロ−6−シアノピリジン−3−イル、6−メチルスルホニルピリジン−3−イル、5−クロロ−6−メチルスルホニルピリジン−3−イル、5−メチル−6−メチルスルホニルピリジン−3−イル、2−チアゾリル、5−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル、4−トリフルオロメチルチアゾール−2−イル、6−トリフルオロメチルピラジン−2−イル、5−トリフルオロメチルピラジン−2−イル、3−トリフルオロメチルピラジン−2−イル、3−クロロ−5−トリフルオロメチルピラジン−2−イル、3−フルオロ−5−トリフルオロメチルピラジン−2−イル、5−クロロ−6−トリフルオロメチルピラジン−2−イル、6−トリフルオロメチルピリダジン−3−イル、5−トリフルオロメチルピリダジン−3−イル、4−トリフルオロメチルピリダジン−3−イル、4−メチル−6−トリフルオロメチルピリダジン−3−イル、4−クロロ−6−ジフルオロメトキシピリダジン−3−イル、4−フルオロ−6−ジフルオロメトキシピリダジン−3−イル、4−メチル−6−ジフルオロメトキシピリダジン−3−イル、1,2,4−トリアジン−3−イル、6−トリフルオロメチル−1,2,4−トリアジン−3−イル、5−トリフルオロメチル−1,2,4−トリアジン−3−イル、4,6−ビス(トリフルオロメチル)−1,3,5−トリアジン−2−イル、4,6−ビス(ジフルオロメトキシ)−1,3,5−トリアジン−2−イル及び4,6−ビス(メトキシ)−1,3,5−トリアジン−2−イルのような化合物である。]
[0063] 本発明の特に好ましい実施形態は、基Hetが、以下の基H−1〜H−9:]
[0064] [表中、
*は、Yへの結合を表し;
Raa、Rab、Rac及びRadは、それぞれ、独立して、水素であるか、又はRaに対して特定した定義群(特には好ましいとされるもの)のうちの1つを有している]
のうちの1つである化合物(I)に関する。]
[0065] また、nが1又は2である化合物(I)も好ましい。]
[0066] また、R1が、F、Cl、Br、OH、SH、CN、C1〜C2−アルキル、シクロプロピル、CH=CH2、C≡CH、C1〜C2−アルコキシ、メチルチオ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、CF3、CHF2、OCF3及びOCHF2から選択される化合物(I)も好ましい。]
[0067] より好ましいのは、R1が、F、Cl、Br、CN、C1〜C2−アルキル、C1〜C2−アルコキシ、CF3、CHF2、OCF3及びOCHF2から選択される化合物(I)である。]
[0068] 特に好ましいのは、R1が、Cl、CH3、及びOCH3から選択される化合物(I)である。]
[0069] 特に好ましいのは、部分構造]
[0070] [式中、*は、スルホンアミド基の窒素原子に結合しているメチレン橋への結合を表す]が、ピリジン−4−イル、2−メチルピリジン−4−イル、3−メチルプリリジン−4−イル、2−エチルピリジン−4−イル、3−エチルプリリジン−4−イル、2,3−ジメチルピリジン−4−イル、2,3−ジエチルピリジン−4−イル、2−メトキシピリジン−4−イル、3−メトキシプリリジン−4−イル、2−ジフルオロメトキシピリジン−4−イル、2−シアノピリジン−4−イル、2−クロロピリジン−4−イル、2−ブロモピリジン−4−イル、2−クロロ−3−メチルピリジン−4−イル、3−クロロ−2−メチルピリジン−4−イル、2−クロロ−3−エチルピリジン−4−イル、3−クロロエチルピリジン−4−イル、2−メトキシ−3−メチルピリジン−4−イル及び3−メトキシ−2−メチルピリジン−4−イルから選択される化合物(I)である。]
[0071] 一実施形態は、nが、2であり、R1が、ピリジン環の2位及び3位にある化合物(I)に関する。]
[0072] もう1つの実施形態は、nが、2であり、R1が、ピリジン環の2位及び3位にあって、ハロゲン、C1〜C2−アルキル、C1〜C2−アルコキシ、C1〜C2−ハロアルキル又はC1〜C2−ハロアルコキシから選択される化合物(I)に関する。]
[0073] さらなる実施形態は、nが、2であり、R1が、ピリジン環の2位及び3位にあって、2位のR1が3位のR1とは異なっている化合物(I)に関する。]
[0074] さらなる実施形態は、nが、2であり、R1が、ピリジン環の2位及び3位にあって、2位のR1が3位のR1とは異なっていて、2つのR1のうちの一方がCH3である場合は、他方のR1はOCH3ではない化合物(I)に関する。]
[0075] さらなる実施形態は、nが、2であり、R1が、ピリジン環の2位及び3位にあって、2位のR1が3位のR1とは異なっていて、ハロゲン、C1〜C2−アルキル、C1〜C2−アルコキシ、C1〜C2−ハロアルキル又はC1〜C2−ハロアルコキシから選択される化合物(I)に関する。]
[0076] さらなる実施形態は、nが、2であり、R1が、ピリジン環の2位及び3位にあって、Cl、F、CH3、OCH3又はC2H5から選択される化合物(I)に関する。]
[0077] さらなる実施形態は、nが、2であり、R1が、ピリジン環の2位及び3位にあって、R1が、Cl、F、CH3、OCH3又はC2H5から選択され、2位にあるR1が3位にあるR1とは異なっていて、2つのR1のうちの一方がCH3である場合は、他方のR1はOCH3ではない化合物(I)に関する。]
[0078] さらなる実施形態は、nが、2であり、1つのR1が、ピリジン環の3位にあるFであり、もう1つのR1が、2位にあるOCH3、CH3又はC2H5である化合物(I)に関する。]
[0079] さらなる実施形態は、nが、2であり、1つのR1が、ピリジン環の2位にあるC2H5であり、もう1つのR1が、3位にあるCl、F、CH3、OCH3又はC2H5である化合物(I)に関する。]
[0080] さらなる実施形態は、nが、2であり、1つのR1が、ピリジン環の2位にあるCH3であり、もう1つのR1が、3位にあるCl、F、CH3又はC2H5である化合物(I)に関する。]
[0081] さらなる実施形態は、nが、2であり、1つのR1が、ピリジン環の2位にあるClであり、もう1つのR1が、3位にあるCH3又はC2H5である化合物(I)に関する。]
[0082] さらなる実施形態は、nが、2であり、1つのR1が、ピリジン環の2位にあるOCH3であり、もう1つのR1が、3位にあるCl又はFである化合物(I)に関する。]
[0083] 同様に好ましいのは、ピリジン環の隣接炭素原子に結合している2つの基R1が、それらの炭素原子と一緒に、ベンゼン、ピリジン、ピリミジン、フラン、チアゾール及びイソオキサゾールから選択される縮合ベンゼン環、縮合飽和又は部分不飽和5−、6−もしくは7−員炭素環又は縮合5−、6−もしくは7−員ヘテロ環を形成し得る化合物(I)であり、縮合環は、ハロゲン、C1〜C4−アルキル、ハロメチル、C1〜C4−アルコキシ又はハロメトキシからなる群から選択される1又は2個の基を有していてよい。]
[0084] より好ましいのは、部分構造]
[0085] [式中、*は、スルホンアミド基の窒素原子に結合しているメチレン橋への結合を表す]が、キノリン−4−イル、1,8−ナフチリジン−4−イル、1,7−ナフチリジン−4−イル、1,6−ナフチリジン−4−イル、1,5−ナフチリジン−4−イル、ピリド−[2,3−d]ピリミジン−5−イル及びピリド[3,2−d]ピリミジン−8−イルから選択される化合物(I)であり、ピリジン−4−イル環は1又は2個のさらなる基R1を有していてよく、縮合されている環は、ハロゲン、C1〜C4−アルキル、ハロメチル、C1〜C4−アルコキシ又はハロメトキシからなる群から選択される1又は2個の基を有していてよい。特に好ましいのは、上記に示したピリジン−4−イル部分構造が、キノリン−4−イルである化合物(I)である。一実施形態は、上記に示したピリジン−4−イル部分構造が、5,6,7,8−テトラヒドロキノリン−4−イルである化合物(I)に関する。もう1つの実施形態は、上記に示したピリジン−4−イル部分構造が、2,3−ジヒドロフロ[2,3−b]ピリジン−4−イルである化合物(I)に関する。さらなる実施形態は、上記に示したピリジン−4−イル部分構造が、2,3−ジヒドロフロ[3,2−b]ピリジン−4−イルである化合物(I)に関する。]
[0086] また、部分構造]
[0087] [式中、*は、スルホンアミド基の窒素原子に結合しているメチレン橋への結合を表す]が、ピリド[2,3−d]ピリミジン−5−イル、ピリド[2,3−b]ピラジン−8−イル、3,4−ジヒドロ−2H−ピラノ[3,2−b]ピリジン−8−イル、3,4−ジヒドロ−2H−ピラノ[2,3−b]ピリジン−5−イル、3,4−ジヒドロ−2H−ピラノ[2,3−b]ピリジン−5−イル、1−メチル−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−4−イル、1−メチル−1H−ピロロ[3,2−b]ピリジン−7−イル、チエノ[2,3−b]ピリジン−4−イル、チエノ[3,2−b]ピリジン−7−イル、チアゾロ[4,5−b]ピリジン−7−イル、2−メチル−チアゾロ[4,5−b]ピリジン−7−イル、チアゾロ[5,4−b]ピリジン−7−イル、2−メチル−チアゾロ[5,4−b]ピリジン−7−イル、1−エチル−1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−7−イル、1,2−ジメチル−1H−イミダゾ[4,5−b]プリジン−7−イル、3−メチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−7−イル、オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−7−イル、オキサゾロ[5,4−b]ピリジン−7−イル、2,3−ジメチル−3H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−7−イル、2−メチル−オキサゾロ[4,5−b]ピリジン−7−イル、2−メチル−オキサゾロ[5,4−b]ピリジン−7−イル、2,3−ジヒドロ−フロ[2,3−b]ピリジン−4−イル、2,3−ジヒドロ−フロ[2,3−b]ピリジン−4−イル、2,3−ジヒドロ−フロ[3,2−b]ピリジン−7−イル、2,3−ジヒドロ−フロ[3,2−b]ピリジン−7−イル、2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−b]ピリジン−8−イル、2,2−ジメチル−[1,3]ジオキソロ[4,5−b]ピリジン−7−イル、2−メチル−[1,3]ジオキソロ[4,5−b]ピリジン−7−イル、[1,3]ジオキソロ[4,5−b]ピリジン−7−イル、2,2−ジメトキシ−[1,3]ジオキソロ[4,5−b]ピリジン−7−イルから選択される化合物(I)も好ましい(ピリジン−4−イル環は1又は2個のさらなる基R1を有していてよく、縮合されている環は、ハロゲン、C1〜C4−アルキル、ハロメチル、C1〜C4−アルコキシ又はハロメトキシからなる群から選択される1又は2個の基を有していてよい)。]
[0088] 本発明の一実施形態は、基Y−Hetが、スルホニル基に対してパラ位でフェニレン部分構造に結合しており、R2が、水素であり、R1a、R1b、R1c及びR1dが、それぞれ、独立して、水素であるか又はR1に対して特定した定義群のうちの1つを有しており、R3a、R3b、R3c及びR3dが、それぞれ、独立して、水素であるか又はR3に対して特定した定義群のうちの1つを有している化合物(I)であり、その化合物は、式(I.1):]
[0089] で表されるものである。]
[0090] 本発明の特に好ましい実施形態は、ピリジン−4−イル基が、以下にある表Pに定義されている基R1a、R1b、R1c及びR1dの以下の組み合わせのうちの1つを有している化合物(I.1)に関する。]
[0091] 表P:]
[0092] [表中、
%は、ピリジン環へのR1a置換基の位置での結合点を指しており;
#は、ピリジン環へのR1b置換基の位置での結合点を指している]。]
[0093] 本発明の特に好ましい実施形態は、1,4−フェニレン基が、以下にある表Qに定義されている基R3a、R3b、R3c及びR3dの以下の組み合わせのうちの1つを有している化合物(I.1)に関する。]
[0094] 表Q:]
[0095] また、R2が、水素、C1〜C2−アルキル、−CH=CH2又は−CH2−C≡CHである化合物(I)も好ましい。]
[0096] 特に好ましいのは、R2が、水素である化合物(I)である。]
[0097] 一実施形態は、R3が、ハロゲン、CN、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−ハロアルキル又はC1〜C4−アルコキシである化合物(I)に関する。]
[0098] もう1つの実施形態は、R3が、ハロゲン、CN、C1〜C2−アルキル、C1〜C2−ハロアルキル又はC1〜C2−アルコキシである化合物(I)に関する。]
[0099] さらなる実施形態は、R3が、F、Cl、CN、C1〜C2−アルキル、C1〜C2−ハロアルキル又はC1〜C2−アルコキシである化合物(I)に関する。]
[0100] さらなる実施形態は、R3が、F、Cl、CN、CH3、OCH3、CF3又はOCHF2である化合物(I)に関する。]
[0101] さらなる実施形態は、R3が、F又はCH3である化合物(I)に関する。]
[0102] また、R3が、水素である化合物(I)も好ましい。]
[0103] また、Yが、−O−、−O−CH2−、−CH2−O−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−及び−N(Rn)−[式中、Rnは、水素又はC1〜C4−アルキルである]から選択される二価基である化合物(I)も好ましい。]
[0104] また、YがC1−アルカンジイルであり、Yが置換されていないか又はオキソ又はC1〜C4−アルキルから選択される1又は2個の置換基を有している(より好ましくはYが−CH2−又は−C=O−である)化合物(I)も好ましい。]
[0105] また、Yが、−O−、−S−又は−NH−である化合物(I)も好ましい。]
[0106] 特に好ましいのは、Yが、−O−である化合物(I)である。]
[0107] より特定的な実施形態は、基Y−Hetが、スルホニル基に対してパラ位でフェニレン部分構造に結合しており、R2が、水素であり、Yが、−O−であり、R1a、R1b、R1c及びR1dが、それぞれ、独立して、水素であるか又はR1に対して特定した定義群のうちの1つを有しており、R3a、R3b、R3c及びR3dが、それぞれ、独立して、水素であるか又はR3に対して特定した定義群のうちの1つを有している化合物(I)に関し、その化合物は、式(I.1A):]
[0108] で表される。]
[0109] さらなる実施形態は、Yが、−N(Rn)−[式中、Rnは、水素又はC1〜C4−アルキルである]である化合物(I)に関する。一実施形態では、Rnは、C1〜C4−アルキルであり、好ましくはメチル、エチル、n−プロピル及びi−プロピルから選択され、特には、Rnは、メチルである。もう1つの実施形態では、Rnは、水素である。]
[0110] より好ましい実施形態は、基Y−Hetが、スルホニル基に対してパラ位でフェニレン部分構造に結合しており、R2が、水素であり、Yが、−N(CH3)−であり、R1a、R1b、R1c及びR1dが、それぞれ、独立して、水素であるか又はR1に対して特定した定義群のうちの1つを有しており、R3a、R3b、R3c及びR3dが、それぞれ、独立して、水素であるか又はR3に対して特定した定義群のうちの1つを有している化合物(I)に関し、その化合物は、式(I.1B):]
[0111] で表される。]
[0112] さらなる実施形態は、Yが、−CH2−である化合物(I)に関する。より好ましい実施形態は、基Y−Hetが、スルホニル基に対してパラ位でフェニレン部分構造に結合しており、R2が、水素であり、Yが、−CH2−であり、R1a、R1b、R1c及びR1dが、それぞれ、独立して、水素であるか又はR1に対して特定した定義群のうちの1つを有しており、R3a、R3b、R3c及びR3dが、それぞれ、独立して、水素であるか又はR3に対して特定した定義群のうちの1つを有している化合物(I)に関し、その化合物は、式(I.1G):]
[0113] で表される。]
[0114] 一実施形態は、mが、0、1、2又は3である化合物(I)に関する。]
[0115] さらなる実施形態は、mが、1、2、3又は4である化合物(I)に関する。]
[0116] さらなる実施形態は、mが、1又は2である化合物(I)に関する。]
[0117] さらなる実施形態は、mが、0である化合物(I)に関する。]
[0118] 化合物(I)に関して示した好ましい実施形態は、上記に定義されている化合物(I.1)さらには(I.1A)、(I.1B)及び(I.1G)並びに該当する場合は化合物(II)、(IV)及び(V)のような中間体にも当てはまる。]
[0119] 化合物の使用に関しては、特に好ましいのは、基Y−Hetが、スルホニル基に対してパラ位でフェニレン部分構造に結合しており、R2が、水素であり、さらにはピリジン基の置換基R1についての定義が、表PのP−1〜P−37から選択され、フェニレン基の置換基R3についての定義が、表QのQ−1〜Q−7から選択され、基Hetについての定義が、先に記載したH−1及びH−3から選択される、以下にある表1〜777にまとめられている化合物(I)である。本発明では、置換基についての表で言及されている基は、さらに、それらが言及されている組み合わせとは独立して、当該の置換基の特に好ましい実施形態でもある。]
[0120] 表1:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−1に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0121] 表2:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−2に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0122] 表3:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−3に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0123] 表4:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−4に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0124] 表5:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−5に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0125] 表6:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−6に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0126] 表7:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−7に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0127] 表8:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−8に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0128] 表9:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−9に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0129] 表10:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−10に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0130] 表11:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−11に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0131] 表12:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−12に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0132] 表13:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−13に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0133] 表14:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−14に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0134] 表15:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−15に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0135] 表16:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−16に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0136] 表17:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−17に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0137] 表18:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−18に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0138] 表19:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−19に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0139] 表20:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−20に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0140] 表21:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−21に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0141] 表22:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−22に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0142] 表23:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−23に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0143] 表24:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−24に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0144] 表25:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−25に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0145] 表26:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−26に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0146] 表27:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−27に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0147] 表28:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−28に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0148] 表29:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−29に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0149] 表30:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−30に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0150] 表31:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−31に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0151] 表32:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−32に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0152] 表33:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−33に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0153] 表34:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−34に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0154] 表35:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−35に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0155] 表36:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−36に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0156] 表37:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表Pの行P−37に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0157] 表38〜74:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表1〜926に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1ではなくて行Q−2に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0158] 表75〜111:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表1〜926に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1ではなくて行Q−3に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0159] 表112〜148:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表1〜926に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1ではなくて行Q−4に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0160] 表149〜185:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表1〜926に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1ではなくて行Q−5に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0161] 表186〜222:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表1〜926に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1ではなくて行Q−6に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0162] 表223〜259:R1a、R1b、R1c及びR1dが、表1〜926に定義されている通りであり、R3a、R3b、R3c及びR3dが、表Qの行Q−1ではなくて行Q−7に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1A)。]
[0163] 表260〜518:R1a、R1b、R1c及びR1d並びにR3a、R3b、R3c及びR3dが、表1〜259に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1B)。]
[0164] 表519〜777:R1a、R1b、R1c及びR1d並びにR3a、R3b、R3c及びR3dが、表1〜259に定義されている通りであり、それぞれの個々の化合物に対するHetの意味が、各ケースで、表Aの1つの行に一致している、化合物群(I.1G)。]
[0165] 表A]
[0166] 化合物(I)は、スルホンアミド化合物の調製でそれ自体公知の先行技術の方法と同様にしてさまざまな経路によって調製され得、有利には、以下のスキーム並びに本出願の実験の部に示されている合成によって調製され得る。]
[0167] 以下:]
[0168] に示すように、化合物(II)[式中、n、R1、及びR2は、先に定義した通りである]を化合物(III)[式中、m、R3、Y及びHetは先に定義した通りであり、Lはハロゲン、ヒドロキシ、アジド、場合により置換されたヘテロアリール、場合により置換されたヘテロアリールオキシ、又は場合により置換されたフェノキシのような脱離基(好ましくは、クロロ、フルオロ、又は場合により置換されたヘテロアリール(例えば場合により置換されたピラゾール−1−イル、イミダゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−1−イル及び1,2,4−トリアゾール−1−イル)、ペンタフルオルフェノキシ又はヒドロキシベンゾトリアゾールオキシ)である]と反応させることで化合物(I)を得ることができる。]
[0169] この反応は、標準的な有機化学の方法(例えば、Lieb. Ann. Chem. P. 641, 1990、又は国際公開第2005/033081号パンフレットを参照されたい)に従って行われ得、通常、不活性有機溶媒中で行われる。適する溶媒は、脂肪族炭化水素(例えばペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン及び石油エーテル)、芳香族炭化水素(例えばトルエン、o−、m−、及びp−キシレン)、ハロゲン化炭化水素(例えばジクロロメタン(DCM)、クロロホルム及びクロロベンゼン)、エーテル(例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテル(MTBE)、ジオキサン、アニソール及びテトラヒドロフラン(THF))、ニトリル(例えばアセトニトリル及びプロピオニトリル)、ケトン(例えばアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン及びtert−ブチルメチルケトン)、並びにジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)及びジメチルアセトアミドであり、好ましくは、THF、MTBE、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトニトリル、トルエン又はDMFである。言及した溶媒の混合物も用いられ得る。]
[0170] 反応は、通常、塩基の存在下に行われる。適する塩基は、一般には、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物(例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水酸化カルシウム)、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の酸化物(例えば酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カルシウム及び酸化マグネシウム)、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水素化物(例えば水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム及び水素化カルシウム)、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の炭酸塩(例えば炭酸リチウム、炭酸カリウム及び炭酸カルシウム)、さらにはアルカリ金属の重炭酸塩(例えば重炭酸ナトリウム)等の無機化合物;並びに有機塩基、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン及びN−メチルピペリジン(NMP)のような三級アミン、ピリジン、置換されたピリジン(例えばコリジン、ルチジン及び4−ジメチルアミノピリジン)、及び二環式アミン;である。特に好ましいのは、トリエチルアミン、ピリジン、トリエチルアミン及び炭酸カリウムである。塩基は一般には触媒量で用いられるが、等モル量、過剰でも、また適切な場合は溶媒としても、用いられ得る。塩基の量は、典型的には、1モルの化合物(II)に対して0.5〜5モル当量である。]
[0171] 一般には、反応は、−30〜120℃(好ましくは−10〜100℃)の温度で行われる。]
[0172] 出発物質[すなわち化合物(II)及び化合物(III)]は、一般には、等モル量で互いに反応させる。収率に関しては、化合物(III)を基準にして過剰の化合物(II)を用いるのが有利であり得る。]
[0173] したがって本発明のさらなる態様は先に定義した化合物(I)の調製方法に関し、該方法は、化合物(II)[式中、n、R1及びR2は先に示した意味群のうちの1つを有している]を、塩基性条件下で、化合物(III)[式中、Y、Het、m及びR3は先に示した意味群のうちの1つを有しており、Lは、ハロゲン、ヒドロキシ、アジド、場合により置換されたヘテロアリール、場合により置換されたヘテロアリールオキシ、又は場合により置換されたフェノキシのような脱離基(好ましくは、クロロ、フルオロ、場合により置換されたヘテロアリール(例えば場合により置換されたピラゾール−1−イル、イミダゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−1−イル及び1,2,4−トリアゾール−1−イル)、ペンタフルオルフェノキシ又はヒドロキシベンゾトリアゾールオキシ)である]と反応させることを含む。]
[0174] 別の方法としては、以下:]
[0175] に示すように、化合物(IV)[式中、L’は、メチルスルホニル、トルエンスルホニル、又は式(III)のLに対して定義されているもののような脱離基(好ましくはハロゲン、アジド、メチルスルホニル又はトルエンスルホニル)である]を化合物(III.a)と反応させることで直接化合物(I)を得ることができる。]
[0176] この反応は、化合物(II)と化合物(III)の反応で述べたと同じような条件下で行われ得る。]
[0177] 一部の化合物(II)は文献から(例えば国際公開第06/097489号パンフレット、国際公開第02/066470号パンフレット、米国特許第4,482,437号明細書又は特開平04−243867号公報から)公知であり、また市販もされており、また当業者には知られている適切な方法、例えば、以下:]
[0178] に記載されているように、対応するオキシムV.a、ニトリルV.b、又はアミドV.cを還元することによっても、それらは調製され得る。]
[0179] オキシム(V.a)を対応するアミン(II)に還元するのに適している方法は、文献、例えばMarch J.: Reactions, mechanisms and structure, fourth edition, 1992, Wiley & Sons, New York, 1218-1219に記載されている。]
[0180] ニトリル(V.b)を対応するアミン(II)に還元するのに適している方法は、文献、例えばMarch J.: Reactions, mechanisms and structure, fourth edition, 1992, Wiley & Sons, New York, 918-919に記載されている。]
[0181] アミド(V.c)を対応するアミン(II)に還元するのに適している方法は、文献、例えばMarch J.: Reactions, mechanisms and structure, fourth edition, 1992, Wiley & Sons, New York, 1212-1213に記載されている。]
[0182] オキシム(V.a)は、例えば、Houben-Weyl, vol. 10/4, Thieme, Stuttgart, 1968;vol. 11/2, 1957;vol E5, 1985;J. Prakt. Chem./Chem. Ztg. 336(8), pp. 695-697, 1994;Tetrahedron Lett. 42(39), pp.6815-6818, 2001;又はHeterocycles, 29(9), pp.1741-1760, 1989;と同じようにして、それぞれのアルデヒド(化合物(V.d):X=CHO)か又はメチル誘導体(化合物(V.e):X=CH3)から調製され得る。]
[0183] ニトリル(V.b)は、市販されているか、又はHeterocycles, 41(4), 675 (1995), Chem. Pharm. Bull., 21, 1927 (1973)又はJ. Chem. Soc., 426 (1942)に記載されている方法と同じようにして、例えば、対応するハライド(化合物(V.f):X=ハロゲン)から、CuCN、NaCN又はKCNのようなシアニドと反応させることによって調製され得る。ハライド(V.f)は、市販されているか、又は標準的な方法に従って調製され得る。]
[0184] アミド(V.c)は、例えば、対応するカルボン酸塩化物からアンモニアと反応させることによって調製され得る。]
[0185] アルデヒド(V.d)は、メチル誘導体(V.e)から、J. Org. Chem. 51(4), pp. 536-537, 1986と同じようにして、又は、Eur. J. Org. Chem., 2003, (8), pp. 1576-1588;Tetrahedron Lett., 1999, 40(19), pp. 3719-3722;Tetrahedron Lett., 1999, 55(41), pp. 12149-12156;に示されているように、ハライド(V.f)から合成され得る。]
[0186] 化合物(IV.a)[式中、Halは、ハロゲン(好ましくはクロロ)である]をアンモニアと反応させることによって、R2がHである化合物(II)を得るためのさらなる方法を以下:]
[0187] に示す。]
[0188] 化合物(IV.a)は、市販されているか、又は公知の手順(参照:March, J. "Advanced Organic Chemistry : Reactions, Mechanisms, and Structure" (Wiley & Sons, New York, 3rd edition, 1985, p. 1151))と同じようにして調製され得る。]
[0189] 1つの代替手段では、この反応は、アンモニア水溶液中で行われ得る。]
[0190] もう1つの代替手段では、この反応は、凝縮アンモニア中で行われ得る。]
[0191] 第3の代替手段では、この反応は、アンモニア水溶液を用いて、又は気体アンモニアを導入することによって不活性有機溶媒中で行われ得る。適する溶媒は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール及びtert−ブタノールのようなアルコール;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、MTBE、ジオキサン、アニソール及びTHFのようなエーテル;アセトニトリル及びプロピオニトリルのようなニトリル;並びにDMSO、DMF、ジメチルアセトアミド及びNMP;(好ましくはメタノール、エタノール、イソプロパノール、ジオキサン、THF、アセトニトリル、DMF、DMSO、NMP、及びこれらの混合物);である。]
[0192] この反応は、通常、塩基の存在下又はアンモニア過剰で、−60〜120℃(好ましくは−10〜50℃)の温度で行われる。適する塩基は、一般には、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物(例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム及び水酸化カルシウム);アルカリ金属及びアルカリ土類金属の酸化物(例えば酸化リチウム、酸化ナトリウム、酸化カルシウム及び酸化マグネシウム);アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水素化物(例えば水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム及び水素化カルシウム);アルカリ金属及びアルカリ土類金属の炭酸塩(例えば炭酸リチウム、炭酸カリウム及び炭酸カルシウム);及びアルカリ金属重炭酸塩(例えば重炭酸ナトリウム);有機塩基、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン及びNMPのような三級アミン;ピリジン、置換されたピリジン(例えばコリジン、ルチジン及び4−ジメチルアミノピリジン);並びに二環式アミンである。塩基は一般には触媒量で用いられるが、等モル量、過剰でも、また適切な場合は溶媒としても、用いられ得る。塩基の量は、典型的には、1モルの化合物(IV.a)に対して0.5〜5モル当量(好ましくは0.5〜2モル当量)である。]
[0193] 一般には、出発物質は、等モル量で互いに反応させる。収率に関しては、化合物(IV.a)を基準にして過剰のアンモニアを用いるのが有利であり得る。]
[0194] 保護基を用いて化合物(II)を得るさらなる方法を以下に示す。化合物(IV.a)を保護されたアミン(VI)[式中、Zは、水素であるか、又はメチルカルバマート、t−ブチルカルバマート又は2,2,2−トリクロルエチルカルバマートのような保護基である]と反応させることで、脱保護(参照:Greene T. W., Wits P. G. "Protective groups in organic synthesis", Wiley & Sons, New York, 1999, p. 494 et sqq.)の後、R2が水素である化合物(II)を得ることができる。]
[0195] 最初の保護基導入反応は、不活性有機溶媒中で一般には行われる。適する溶媒は、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール及びtert−ブタノールのようなアルコール;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、MTBE、ジオキサン、アニソール及びTHFのようなエーテル;アセトニトリル及びプロピオニトリルのようなニトリル;アセトン、メチルエチル−ケトン、ジエチル−ケトン及びtert−ブチルメチルケトンのようなケトン;並びにDMSO、DMF、ジメチルアセトアミド、NMP及び酢酸エチルエステル;好ましくはメタノール、エタノール、イソプロパノール、ジオキサン、THF、アセトニトリル、アセトン、DMF、DMSO、NMP及び酢酸エチルエステル並びにこれらの混合物;である。]
[0196] この反応は、通常、塩基の存在下に適切な場合はジメチルアミノピリジンのような触媒を用いて、−20〜100℃(好ましくは0〜60℃)の温度で行われる。適する塩基は、一般には、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水素化物(例えば水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム及び水素化カルシウム)、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の炭酸塩(例えば炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸カリウム及び炭酸カルシウム)、並びにアルカリ金属及びアルカリ土類金属のアルコラート(例えばナトリウムメタノラート、カリウムメタノラート、カリウムtert−ブタノラート及びジメトキシ−マグネシウム)等の無機化合物;さらには有機塩基、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン及びNMPのような三級アミン、ピリジン、置換されたピリジン(例えばコリジン、ルチジン及び4−ジメチルアミノピリジン)、並びに二環式アミン;好ましくは水素化ナトリウム、炭酸ナトリウム、カリウムメタノラート、カリウムtert−ブタノラート、カリウムエタノラート、トリエチルアミン及びピリジン;である。塩基は一般には触媒量で用いられるが、等モル量、過剰でも、また適切であれば溶媒としても、用いられ得る。塩基の量は、典型的には、1モルの化合物(IV.a)に対して0.1〜5モル当量(好ましくは1〜2モル当量)である。]
[0197] 脱保護段階で示されている保護基の脱離については、Greene T. W. and Wits P. G. "Protective groups in organic synthesis" (Wiley & Sons, New York, 1999, p. 494 et sqq.)に見出され得る。]
[0198] R2が水素であり、PGが先に定義した保護基である化合物(II)を得るさらなる方法を、以下:]
[0199] に示す。]
[0200] ニトリル(V.b)を好ましくは適する触媒例えばレーニー・ニッケル又は炭素担持パラジウム及び適する保護試薬例えばジ−t−ブチルジカルボナート、クロロホルマート、2,2,2−トリクロロエチルホルマート(好ましくはジ−t−ブチルジカルボナート)の存在下で水素化することによりN−保護された化合物(VII.a)が得られる。臭化水素/氷酢酸混合物又はトリフルオロ酢酸/水混合物で、又は中性、非加水分解性条件下でヨードトリメチルシランで、又はTHF/水混合物中亜鉛で処理すると、化合物(VII.a)は、脱保護されて、R2が水素である化合物(II)を生じ得る。]
[0201] R1がアルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ又はハロアルキルチオである化合物(II)は、標準的な方法と同じようにして化合物(VII.a)[式中、R1は、ハロゲン(特には塩素)である]から、例えば、J. Heterocycl. Chem. (2005), 42(7), 1369-1379, Tetrahedron Lett. 47(26), 4415-4418, 2006又はChem. Pharm. Bull. 31(12), 4533-8, 1983に記載されている方法と同じようにして調製され得る。この合成経路を、以下に示す。]
[0202] (VII.a):R1=ハロゲン
(VIII):R1=アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ又はハロアルキルチオ
(VII.a),(II):R1=アルコキシ、ハロアルコキシ、アルキルチオ又はハロアルキルチオ]
[0203] 化合物(VII.a)を化合物X’−R1(本明細書以下では化合物(VIII)とも呼ばれる)と反応させることで化合物(VII.b)を得る。導入されるべきR1基に応じて、化合物(VIII)は、無機アルコキシド、ハロアルコキシド、チオラート又はハロチオラートである。反応は、有利には、不活性溶媒中で行われる。式(VIII)中の陽イオンX’はさほど重要ではなく;実用上の理由から、アンモニウム塩、四アルキルアンモニウム塩(例えば四メチルアンモニウム又は四エチルアンモニウム塩)、又はアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩が、典型的には好まれる。適する溶媒としては、ジオキサン、ジエチルエーテル、MTBE及び好ましくはTHFのようなエーテル、DCM又はジクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素、トルエンのような芳香族炭化水素、並びにこれらの混合物が挙げられる。化合物(II)を得るための式(VII.b)中のアミノ基の脱保護は、先に化合物(VII.a)の脱保護で述べたと同じようにして行われ得る。]
[0204] R1がアルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル又はアルキル−シクロアルキルである化合物(II)は、R1がハロゲンである化合物(II)を、有機金属化合物R1−Mt[式中、R1は、アルキル、ハロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル又はアルキル−シクロアルキルであり、Mtは、リチウム、マグネシウム又は亜鉛である]と反応させることで有利に調製され得る。反応は、好ましくは、触媒量又は特には少なくとも等モル量の遷移金属の塩及び/又は化合物の存在下で、特にはCu塩例えばCu(I)ハロゲン化物及び特にはヨウ化Cu(I)の存在下で、又はPd−触媒でもたらされる。反応は、一般には、不活性有機溶媒、例えば前記したエーテル群の1つ(特にはTHF)、脂肪族又は脂環式炭化水素例えばヘキサン、シクロヘキサン等;芳香族炭化水素例えばトルエン;中で、あるいはこれらの混合物中で行われる。このために必要とされる温度は、−100〜+100℃の範囲、特には−80〜+40℃の範囲である。]
[0205] 化合物(III)は先行技術から公知でありまた当技術分野で知られている手順に従って得ることができる。化合物(III)[式中、Lは脱離基(好ましくは塩素)である]を化合物(IX)[式中、m、R3、Het及びYは上記と同じであり、Halはハロゲンを意味する]から得るのに適している方法を、以下:]
[0206] に示す。]
[0207] 部分構造Het−Oがスルホニル基に対してパラ位に位置している化合物(III)を化合物(X)[式中、m、R3、Het及びYは上記と同じである]から得るのに適している方法を、以下:]
[0208] に示す。]
[0209] 化合物(X)をピリジン−SO3又はジオキサンSO3錯体でスルホン化することにより、主に、LがOHである化合物(「パラ」−III)が得られる(スルホン化の手順についてはMizuno, A. et. al., Tetrahedron Lett. 2000, 41, 6605.を参照されたい)。化合物(X)を発煙硫酸で加熱下でスルホン化することにより、主として、LがOHである化合物(「パラ」−III)が、同じように(参照:米国特許第4,874,894号明細書)得られる。化合物(X)をクロロスルホン酸でスルホン化することにより、主に、LがClである化合物(「パラ」−III)が得られる(参照:国際公開第2003/055857号パンフレット、国際公開第2003/016313号パンフレット又は国際公開第2002/64593号パンフレット)。]
[0210] 化合物(X)は先行技術から公知でありまた当技術分野で知られている手順に従って得られ得る。Yが−O−である化合物(X)を、化合物(XI)[式中、Het及びHalは上記と同じである]及び化合物(XII)[式中、m及びR3は上記と同じである]から得るための適する方法を、以下:]
[0211] に示す。]
[0212] 一般には、この反応は、塩基の存在下にある及び好ましくは触媒(例えばKF、KI、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)又は銅(I)塩例えばCuClもしくはCuIのような)の存在下にある不活性有機溶媒中温度20〜210℃(好ましくは40〜180℃)で行われる。]
[0213] 適する塩基は、一般には、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の水素化物(例えば水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム及び水素化カルシウム)、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の炭酸塩(例えば炭酸ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸カリウム及び炭酸カルシウム)、並びにアルカリ金属及びアルカリ土類金属のアルコラート(例えばナトリウムメタノラート、カリウムメタノラート、カリウムtert−ブタノラート及びジメトキシ−マグネシウム)等の無機化合物;並びに有機塩基、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン及びNMPのような三級アミン;ピリジン、置換されたピリジン(例えばコリジン、ルチジン及び4−ジメチルアミノピリジン);さらには二環式アミン;(好ましくは水素化ナトリウム、炭酸ナトリウム、カリウムメタノラート、カリウムtert−ブタノラート、カリウムエタノラート、トリエチルアミン及びピリジン);である。塩基は一般には触媒量で用いられるが、等モル量、過剰でも、また適切であれば溶媒としても、用いられ得る。塩基の量は、典型的には、1モルの化合物(XII)に対して0.1〜5モル当量(好ましくは1〜2モル当量)である。]
[0214] 化合物(XI)及び化合物(XII)は先行技術から公知でありまた当技術分野で知られている手順に従って得ることができる。]
[0215] アルキル化等の通常の処理により、R2が水素である化合物(I)を化合物(I)に変換することができる。適するアルキル化剤の例としては、アルキルハロゲン化物、例えば塩化アルキル、臭化アルキル又はヨウ化アルキルが挙げられ、例えば、塩化メチル、臭化メチル又はヨウ化メチルであり、またジアルキル硫酸塩例えば硫酸ジメチル又は硫酸ジエチルも挙げられる。アルキル化剤との反応は、有利には、溶媒の存在下に行われる。このような反応に用いられる溶媒は、温度範囲にも左右されるが、脂肪族、環式脂肪族又は芳香族の炭化水素(例えばヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン)、塩素化された脂肪族及び芳香族の炭化水素(例えばDCM、クロロベンゼン)、開鎖ジアルキルエーテル(例えばジエチルエーテル、ジ−n−プロピルエーテル、MTBE)、環状エーテル(例えばTHF、1,4−ジオキサン)、グリコールエーテル(例えばジメチルグリコールエーテル)、又はこのような溶媒の混合物である。]
[0216] 中間体として用いることに関しては、特に好ましいのは、R1a、R1b、R1c及びR1dが、それぞれ、独立して、水素であるか又はR1に対して特定した定義群のうちの1つを有していて、表Pに記載されている行P−1〜P−37から選択される、以下の表778〜789にまとめられている化合物(II)、(IV)、(V)及び(V.a)〜(V.e)である[これらの表では、R1aは、ピリジン−4−イル基の2位にある置換基を表し、R1bは、ピリジン−4−イル基の3位にある置換基を表し、R1cは、ピリジン−4−イル基の5位にある置換基を表し、R1dは、ピリジン−4−イル基の6位にある置換基を表す]:]
[0217] 表778:R2が、水素であり、R1a、R1b、R1c及びR1dが、それぞれ、独立して、水素であるか又はR1に対して特定した定義群のうちの1つを有していて、それぞれの個々の化合物に対するR1a、R1b、R1c及びR1dの意味が、各ケースで、表Pの1つの行に一致している、化合物群(II)。]
[0218] 表779:Lが、クロロであり、R1a、R1b、R1c及びR1dが、それぞれ、独立して、水素であるか又はR1に対して特定した定義群のうちの1つを有していて、それぞれの個々の化合物に対するR1a、R1b、R1c及びR1dの意味が、各ケースで、表Pの1つの行に一致している、化合物群(IV)。]
[0219] 表780:Lが、フルオロであり、R1a、R1b、R1c及びR1dが、それぞれ、独立して、水素であるか又はR1に対して特定した定義群のうちの1つを有していて、それぞれの個々の化合物に対するR1a、R1b、R1c及びR1dの意味が、各ケースで、表Pの1つの行に一致している、化合物群(IV)。]
[0220] 表781:Lが、アジドであり、R1a、R1b、R1c及びR1dが、それぞれ、独立して、水素であるか又はR1に対して特定した定義群のうちの1つを有していて、それぞれの個々の化合物に対するR1a、R1b、R1c及びR1dの意味が、各ケースで、表Pの1つの行に一致している、化合物群(IV)。]
[0221] 表782:Lが、メチルスルホニルであり、R1a、R1b、R1c及びR1dが、それぞれ、独立して、水素であるか又はR1に対して特定した定義群のうちの1つを有していて、それぞれの個々の化合物に対するR1a、R1b、R1c及びR1dの意味が、各ケースで、表Pの1つの行に一致している、化合物群(IV)。]
[0222] 表783:Lが、トルエンスルホニルであり、R1a、R1b、R1c及びR1dが、それぞれ、独立して、水素であるか又はR1に対して特定した定義群のうちの1つを有していて、それぞれの個々の化合物に対するR1a、R1b、R1c及びR1dの意味が、各ケースで、表Pの1つの行に一致している、化合物群(IV)。]
[0223] 表784:Xが、CH(=NOH)(本明細書では化合物(V.a)と呼ばれる)であり、R1a、R1b、R1c及びR1dが、それぞれ、独立して、水素であるか又はR1に対して特定した定義群のうちの1つを有していて、それぞれの個々の化合物に対するR1a、R1b、R1c及びR1dの意味が、各ケースで、表Pの1つの行に一致している、化合物群(V)。]
[0224] 表785:Xが、CN(本明細書では化合物(V.b)と呼ばれる)であり、R1a、R1b、R1c及びR1dが、それぞれ、独立して、水素であるか又はR1に対して特定した定義群のうちの1つを有していて、それぞれの個々の化合物に対するR1a、R1b、R1c及びR1dの意味が、各ケースで、表Pの1つの行に一致している、化合物群(V)。]
[0225] 表786:Xが、C(=O)NH2(本明細書では化合物(V.c)と呼ばれる)であり、R1a、R1b、R1c及びR1dが、それぞれ、独立して、水素であるか又はR1に対して特定した定義群のうちの1つを有していて、それぞれの個々の化合物に対するR1a、R1b、R1c及びR1dの意味が、各ケースで、表Pの1つの行に一致している、化合物群(V)。]
[0226] 表787:Xが、CHO(本明細書では化合物(V.d)と呼ばれる)であり、R1a、R1b、R1c及びR1dが、それぞれ、独立して、水素であるか又はR1に対して特定した定義群のうちの1つを有していて、それぞれの個々の化合物に対するR1a、R1b、R1c及びR1dの意味が、各ケースで、表Pの1つの行に一致している、化合物群(V)。]
[0227] 表788:Xが、CH3(本明細書では化合物(V.e)と呼ばれる)であり、R1a、R1b、R1c及びR1dが、それぞれ、独立して、水素であるか又はR1に対して特定した定義群のうちの1つを有していて、それぞれの個々の化合物に対するR1a、R1b、R1c及びR1dの意味が、各ケースで、表Pの1つの行に一致している、化合物群(V)。]
[0228] 表789:Xが、C(=O)OCH3であり、R1a、R1b、R1c及びR1dが、それぞれ、独立して、水素であるか又はR1に対して特定した定義群のうちの1つを有していて、それぞれの個々の化合物に対するR1a、R1b、R1c及びR1dの意味が、各ケースで、表Pの1つの行に一致している、化合物群(V)。]
[0229] 中間体として用いることに関しては、好ましいのは、R3、Y及びHetが、請求項1に定義されている通りであり、Lが、ハロゲンであり、mが、1、2、3又は4である(より好ましくはmが1又は2である)化合物(III)である。]
[0230] もう1つの実施形態は、Lが、塩素であり、mが、1、2、3又は4である化合物(III)に関する。]
[0231] さらなる実施形態は、Y及びHetが、請求項1に定義されている通りであり、Lが、ハロゲンであり、R3が、メチルであり、mが、1又は2である(より好ましくはLが塩素である)化合物(III)に関する。]
[0232] N−オキシドは、化合物(I)から、通常の酸化方法に従って、例えば、有機過酸化物例えばメタクロロ過安息香酸(参照:J. Med. Chem. 38, 1892-1903(1995)又は国際公開第03/64572号パンフレット)で;又は無機酸化剤、例えば、過酸化水素(参照:J. Heterocycl. Chem. 18, 1305-8(1981))又はオキソン(カリウムペルオキソモノスルファート)(参照:J. Am. Chem. Soc. 123, 5962-73(2001))で;化合物(I)を処理することにより調製され得る。酸化は純粋モノ−N−オキシド又は異なるN−オキシドの混合物をもたらし得るが、これらはクロマトグラフィー等の通常の方法によって分離され得る。]
[0233] 上記で述べた経路では個々の化合物(I)を得ることができない場合、それらは他の化合物(I)を誘導体化することによって調製され得る。]
[0234] 合成が異性体の混合物を生じる場合は、一部のケースでは個々の異性体は使用のための後処理の間に又は適用の間に相互変換され得るので(例えば、光、酸又は塩基の作用下で)分離は一般には必ずしも必要でない。そのような変換は、使用の後でも、例えば、処理された植物体における植物体の処理中でも、あるいは防除されるべき有害菌中でも起こり得る。]
[0235] 化合物(I)は、生物活性が異なり得る、異なる結晶変性形態で存在し得る。それらもまた本発明の主題の一部を形成する。]
[0236] 本発明による化合物(I)及び組成物は、それぞれ、殺菌剤として適しているものである。これらは、特には、プラスモジオホロミセテス[Plasmodiophoromycetes;ネコブカビ綱]の類、ペロノスポロミセテス[Peronosporomycetes;卵菌](別名:オオミセテス[Oomycetes;卵菌綱])の類、チトリジオミセテス[Chytridiomycetes;ツボカビ綱]の類、ジゴミセテス[Zygomycetes;接合菌綱]の類、アスコミセテス[Ascomycetes;子嚢菌]の類、バシジオミセテス[Basidiomycetes;担子菌]の類、及びデュウテロミセテス[Deuteromycetes;不完全菌](別名:フンギ・イムペルフェクチ[Fungi imperfecti;不完全菌])の類に属する、土壌伝染性菌類も含めた、広い範囲の植物病原性菌に対して抜きん出た効果があることを特徴としている。一部のものは浸透的に効果があり、作物防護で、葉用殺菌剤として、種子ドレッシング用殺菌剤として、及び土壌殺菌剤として用いられ得る。さらに、それらは、なかでも木材又は植物の根に生じる有害菌を防除するのに適している。]
[0237] 本発明による化合物(I)及び組成物は、例えば、穀類(例えば小麦、ライ麦、大麦、ライ小麦、オート麦又は米);テンサイ(たとえば砂糖テンサイ又は飼料テンサイ);梨果、石果又は軟果等の果物(例えばリンゴ、西洋ナシ、プラム、桃、アーモンド、サクランボ、イチゴ、キイチゴ、ブラックベリー又はグースベリー);レンズ豆、エンドウ、アルファルファ又は大豆等のマメ科植物;菜種、マスタード、オリーブ、ヒマワリ、ココナッツ、カカオ豆、ヒマシ油植物、アブラヤシ、グランドナッツ又は大豆等の油性植物;スカッシュ、キュウリ又はメロン等のウリ科植物;綿、亜麻、麻又はジュート等の繊維植物;オレンジ、レモン、グレープフルーツ又はミカン等の柑橘類果物;ホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモ、ウリ又はパプリカ等の野菜;アボカド、シナモン又は樟脳等のクス科植物;コーン、大豆、菜種、サトウキビ又はアブラヤシ等のエネルギー及び原材料植物;トウモロコシ;タバコ;クルミ;コーヒー;茶;バナナ;匍匐植物(テーブルワインブドウの木及びグレープジュースブドウの木);ホップ;芝;天然ゴムの木又は観葉及び森林植物、例えば花、潅木、広葉樹又は常緑植物(例えば針葉樹);等の各種の栽培植物に付く、さらには、種子等の植物体繁殖物並びにこれらの植物の収穫物に付く、さまざまな植物病原性菌の防除において特に重要である。]
[0238] 好ましくは、化合物(I)及びその組成物は、それぞれ、ジャガイモ、砂糖ビート、タバコ、コムギ、ライ麦、オオムギ、オートムギ、イネ、トウモロコシ、ワタ、ダイズ、ナタネ、マメ科植物、ヒマワリ、コーヒー又はサトウキビ等の農場作物;果物;匍匐植物;観葉植物;あるいはキュウリ、トマト、インゲンマメ又はスカッシュ等の野菜;に付く、さまざまな菌を防除するのに用いられる。]
[0239] 用語「植物体繁殖物」は、植物を繁殖させるのに用いられ得る、種子等の植物体のあらゆる繁殖部分並びに挿し穂及び根塊(例えばジャガイモ)等の植物体栄養成長期産生物を表すものと理解すべきである。そのようなものとしては、種子、根、果実、根塊、球根、根茎、若芽、新芽並びに植物体の他の部分が挙げられ、発芽した後又は土壌から出現した後に移植されることになる苗木及び若木も含まれる。そのような若木も、移植の前に、浸漬又は散液により全体的又は部分的に処理することによって防護され得る。]
[0240] 化合物(I)及びその組成物による植物体繁殖物の処理は、好ましくは、コムギ、ライ麦、オオムギ及びオートムギ等の穀類;イネ、トウモロコシ、ワタ及びダイズ;に付くさまざまな菌の防除に用いられる。]
[0241] 用語「栽培植物体」には、限定するものではないが、市場にあるあるいは開発中の遺伝子工学農産物(参照:http://www.bio.org/speeches/pubs/er/agri_products.asp)も含めた、品種改良、突然変異又は遺伝子工学によって改変されている植物体も含まれると理解すべきである。遺伝子的に改変された植物体は、組み換えDNA手法を用いることによって、遺伝物質が、自然状況下での交雑育種、突然変異又は自然組み換えによっては容易に得られ得ないように改変されている植物体である。典型的には、1又は複数の遺伝子が遺伝子的改変植物体の遺伝物質に組み込まれていて、植物体の一部の特性が改良されている。そのような遺伝子的改変には、プレニル化、アセチル化又はファルネシル化された部分構造、及びPEG部分構造のような、例えば、グリコシル化又はポリマー付加によるタンパク質、オリゴペプチド又はポリペプチドの標的化転位後改変も、含まれる。]
[0242] 品種改良、突然変異又は遺伝子工学によって改変されている植物体は、通常の品種改良又は遺伝子工学手法の結果として、その特定の除草剤の群、例えば、ヒドロキシフェニルピルバートジオキシゲナーゼ(HPPD)阻害剤;アセトラクタートシンターゼ(ALS)阻害剤、例えばスルホニル尿素(例えば、米国特許第6,222,100号明細書、国際公開第01/82685号パンフレット、国際公開第00/26390号パンフレット、国際公開第97/41218号パンフレット、国際公開第98/02526号パンフレット、国際公開第98/02527号パンフレット、国際公開第04/106529号パンフレット、国際公開第05/20673号パンフレット、国際公開第03/14357号パンフレット、国際公開第03/13225号パンフレット、国際公開第03/14356号パンフレット、国際公開第04/16073号パンフレットを参照されたい)又はイミダゾリノン(例えば、米国特許第6,222,100号明細書、国際公開第01/82685号パンフレット、国際公開第00/26390号パンフレット、国際公開第97/41218号パンフレット、国際公開第98/02526号パンフレット、国際公開第98/02527号パンフレット、国際公開第04/106529号パンフレット、国際公開第05/20673号パンフレット、国際公開第03/14357号パンフレット、国際公開第03/13225号パンフレット、国際公開第03/14356号パンフレット、国際公開第04/16073号パンフレットを参照されたい);エノルピルビルシキマート−3−ホスファートシンターゼ(EPSPS)阻害剤、例えばグリホセート(例えば国際公開第92/00377号パンフレットを参照されたい);グルタミンシンテターゼ(GS)阻害剤、例えばグルホシネート(例えば、欧州特許出願公開第0242236号明細書、欧州特許出願公開第242246号明細書を参照されたい)又はオキシニル系除草剤(例えば米国特許第5,559,024号明細書を参照されたい)、の適用に対して耐性があるようになされている。通常の品種改良の方法(突然変異生成)によっていくつかの栽培植物が除草剤に対して耐性があるようになされており、例えば、Clearfield(登録商標)夏アブラナ(Canola、BASFSE、Germany)がイミダゾリノン系除草剤(例えばイマザモキス)に対して耐性があるようになされている。遺伝子工学法を用いて、ダイズ、ワタ、トウモロコシ、ビート及びアブラナのような栽培植物が、グリホセート系除草剤及びグルホシネート系除草剤のような除草剤に対して耐性があるようになされており、そのいくつかは、商品名RoundupReady(登録商標)(グリホセート−耐性、Monsanto、U.S.A.)及びLibertyLink(登録商標)(グルホシネート−耐性、Bayer CropScience、Germany)で市販されている。]
[0243] さらに、組み換えDNA手法を用いることによって、1又は複数種の殺昆虫タンパク質、特にはバチルス属細菌種から、特にはバチルス・ツリンギエンシス[Bacillus thuringiensis]から知られているタンパク質、例えば、δ−エンドトキシン、例えば、CryIA(b)、CryIA(c)、CryIF、CryIF(a2)、Cry−IIA(b)、CryIIIA、CryIIIB(b1)又はCry9c;栄養成長期産生殺昆虫タンパク質(VIP)、例えば、VIP1、VIP2、VIP3又はVIP3A;細菌コロニー形成性線虫[bacteria colonizing nematodes]の殺昆虫タンパク質(例えば、ホトルハブダス属細菌種[Photorhabdus spp.]又はゼノルハブダス属細菌種[Xenorhabdus spp.]);動物によって産生されるトキシン、例えば、サソリトキシン、クモ形類動物トキシン、ハチトキシン、又は他の昆虫特異的ニューロトキシン(神経毒);菌によって産生されるトキシン、例えば、ストレプトミセテス・トキシン、植物レクチン(例えばエンドウレクチン又はオオムギレクチン);アグルチニン[agglutinins];プロテイナーゼ阻害物質、例えばトリプシン阻害物質、セリンプロテアーゼ阻害物質、パタチン阻害物質、シスタチン阻害物質、又はパパイン阻害物質;リボソーム−不活化タンパク質(RIP)、例えば、リシン、トウモロコシ−RIP、アブリン、ルフィン、サポリン又はブリヨジン;ステロイド代謝酵素、例えば、3−ヒドロキシステロイドオキシダーゼ、エクジステロイド−IDP−グリコシル−トランスフェラーゼ、コレステロールオキシダーゼ、エクジソン阻害物質又はHMG−CoA−レダクターゼ;イオンチャネルブロッカー、例えば、ナトリウムチャネルブロッカー又はカルシウムチャネルブロッカー;幼若ホルモンエステラーゼ;利尿ホルモン受容体(ヘリコキニン受容体);スチルベンシンターゼ、ビベンジルシンターゼ、キチナーゼ又はグルカナーゼ;を合成することができる植物体も含まれると理解すべきである。本発明の文脈では、このような殺昆虫タンパク質又はトキシンは、明らかに、プレトキシン、ハイブリッドタンパク質、トランケーテッドタンパク質又はそうでなければ改変タンパク質でもあると理解されるべきである。ハイブリッドタンパク質は、タンパク質ドメインの新規な組み合わせを特徴としている(例えば、国際公開第02/015701号パンフレットを参照されたい)。このようなトキシン又はそのようなトキシンを合成することができる遺伝子的改変植物体のさらなる例は、例えば、欧州特許出願公開第374753号明細書、国際公開第93/007278号パンフレット、国際公開第95/34656号パンフレット、欧州特許出願公開第427529号明細書、欧州特許出願公開第451878号明細書、国際公開第03/018810号パンフレット及び国際公開第03/052073号パンフレットに開示されている。そのような遺伝子的改変植物体の作成方法は、当業者には一般には知られており、例えば、上記した文献、に記載されている。遺伝子的改変植物体中に含有されているこのような殺昆虫タンパク質は、そのようなタンパク質を産生している植物体に、節足動物のあらゆる分類学上の群に属する有害害虫に対する耐性、特にはカブトムシ(コレオプテラ[Coleoptera;鞘翅目])、二翅類昆虫(ディプテラ[Diptera;双翅目])、及びガ(レピドプテラ[Lepidoptera;鱗翅目])に対する耐性、さらにはセンチュウ(ネマトーダ[Nematoda;線虫綱])に対する耐性を賦与する。1又は複数種の殺昆虫タンパク質を合成することができる遺伝子的改変植物体は、例えば、先に言及した文献に記載されており、また一部のもの、例えば、YieldGard(登録商標)(Cry1Abトキシンを産生するトウモロコシ栽培変種)、YieldGard(登録商標)Plus(Cry1Abトキシン及びCry3Bb1トキシンを産生するトウモロコシ栽培変種)、Starlink(登録商標)(Cry9cトキシンを産生するトウモロコシ栽培変種)、Herculex(登録商標)RW(Cry34Ab1、Cry35Ab1及び酵素ホスフィノトリシン−N−アセチルトランスフェラーゼ[PAT]を産生するトウモロコシ栽培変種);NuCOTN(登録商標)33B(Cry1Acトキシンを産生するワタ栽培変種)、Bollgard(登録商標)I(Cry1Acトキシンを産生するワタ栽培変種)、Bollgard(登録商標)II(Cry1Acトキシン及びCry2Ab2トキシンを産生するワタ栽培変種);VIPCOT(登録商標)(VIP−toxinを産生するワタ栽培変種);NewLeaf(登録商標)(Cry3Aトキシンを産生するジャガイモ栽培変種);Syngenta SeedsSAS社(仏)から販売のBt−Xtra(登録商標)、NatureGard(登録商標)、KnockOut(登録商標)、BiteGard(登録商標)、Protecta(登録商標)、Bt11(例えばAgrisure(登録商標)CB)及びBt176、(Cry1Abトキシン及びPAT酵素を産生するトウモロコシ栽培変種)、Syngenta Seeds SAS社(仏)から販売のMIR604(Cry3Aトキシンの改変体を産生するトウモロコシ栽培変種、国際公開第03/018810号パンフレットを参照されたい)、Monsanto Europe S.A.社(ベルギー)から販売のMON 863(Cry3Bb1トキシンを産生するトウモロコシ栽培変種)、Monsanto Europe S.A.社(ベルギー)から販売のIPC 531(Cry1Acトキシンの改変体を産生するワタ栽培変種)、及びPioneer Overseas Corporation社(ベルギー)から販売の1507(Cry1Fトキシン及びPAT酵素産生トウモロコシ栽培変種)は、市販されている。]
[0244] さらに、組み換えDNA手法を用いることによって、細菌、ウイルス又は菌病原体に対するそのような植物体の抵抗性又は耐性を増大させる1又は複数種のタンパク質を合成することができる植物体も含まれる。そのようなタンパク質の例は、いわゆる「感染特異的タンパク質」(PRタンパク質;例えば欧州特許出願公開第0392225号明細書を参照されたい)、植物病変抵抗遺伝子(例えば、メキシコ産野生種ジャガイモであるソラヌム・ブルボカスタヌム(Solanum bulbocastanum)由来のジャガイモ栽培変種で、これは、ファイトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans:疫病菌)に対して作用する抵抗遺伝子を発現している)又はT4−lyso−zym(例えば、ジャガイモ栽培変種で、エルビィニア・アミロボーラ(Erwinia amylvora:火傷病病原菌)等の細菌に対する抵抗性が増大されているタンパク質を合成することができる)である。そのような遺伝子的改変植物体の作成方法は当業者には一般に知られており、例えば、上記した文献に記載されている。]
[0245] さらに、組み換えDNA手法を用いることによって、生産性(例えば、バイオマス産生、穀物収量、デンプン含有量、オイル含有量、又はタンパク質含有量)を増大させる、日照り、塩分又は他の生長制限性環境因子に対する耐性を増大させる、あるいは害虫並びに菌、細菌又はウイルス病原体に対するそのような植物体の耐性を増大させる1又は複数種のタンパク質を合成することができる植物体も含まれる。]
[0246] さらに、特にはヒト又は動物の栄養摂取を改善するために、組み換えDNA手法を用いることによって、改変された量の物質の含量又は新規物質の含量を含有している植物体、例えば、健康促進性長鎖オメガ−3脂肪酸又は不飽和オメガ−9脂肪酸を産生する油性作物(例えば、Nexera(登録商標)アブラナ、DOW Agro Sciences、Canada)も含まれる。]
[0247] さらに、特には原材料産生を増大させるために、組み換えDNA手法を用いることによって、改変された量の物質の含量又は新規物質の含量を含有している植物体、例えば、増大された量のアミロペクチンを産生するジャガイモ(例えば、Amflora(登録商標)ジャガイモ、BASFSE、Germany)も含まれる。]
[0248] 化合物(I)及びその組成物は、それぞれ、特には、以下の植物病原を防除するのに適している:]
[0249] アルブゴ属の菌[Albugo spp.](白さび病[white rust]):観葉植物、食用系野菜(例えばアルブゴ・カンジダ[A. candida])及びヒマワリ(例えばアルブゴ・トラゴポゴニス[A. tragopogonis])に付く;アルテルナリア属の菌[Alternaria spp.](アルテルナリア黒斑病[Alternaria leaf spot]):食用系野菜、アブラナ(アルテルナリア・ブラシッコラ[A. brassicola]又はブラシッカエ[brassicae])、サトウダイコン(同・テヌイス[A. tenuis])、果物類、イネ、ダイズ、ジャガイモ(例えば同・ソラニ[A. solani]又は同・アルテルナタ[A. alternata])、トマト(例えば同・ソラニ[A. solani]又は同・アルテルナタ[A. alternata])及びコムギに付く;アファノミセス属の菌[Aphanomyces spp.]:サトウダイコン及び食用系野菜に付く;アスコキタ属の菌[Ascochyta spp.]:禾穀類及び食用系野菜に付く、例えば同・トリチシ[A. tritici](炭疽病[anthracnose]):コムギに付く及び同・ホルデイ[A. hordei]:オオムギに付く;ビポラリス[Bipolaris]及びドレクスレラ属[Drechslera spp.]の菌(テレオモルフ:コクリオボルス属の菌[Cochliobolus spp.])、例えばごま葉枯病[Southern leaf blight](同・マイジス[D. maydis])又はすす紋病[Northern leaf blight](同・ゼイコラ[B. zeicola]):トウモロコシに付く、例えば斑点病[spot blotch](同・ソロキニアナ[B. sorokiniana]):禾穀類に付く及び例えば同・オリザエ[B. oryzae]:イネ及びシバに付く;ブルメリア[Blumeria](以前はエリシフ[Erysiphe])・グラミニス[graminis](うどん粉病[powdery mildew]):禾穀類(例えば:コムギ又はオオムギ)に付く;ボトリチス・シネレア[Botrytis cinerea](テレオモルフ:ボトリオチニア・フッケリアナ[Botryotinia fuckeliana]:灰色カビ病[grey mold]):果物類及びベリー(例えばイチゴ)、食用系野菜(例えばレタス、ニンジン、セロリ及びキャベツ)、アブラナ、草花、匍匐植物、森林植物及びコムギに付く;ブレミア・ラクツカエ[Bremia lactucae](ベト病[downy mildew]):レタスに付く;セラトシスチス(別名オフィオストマ)属の菌[Ceratocystis(syn. Ophiostoma)spp.](腐敗病[rot]又は青枯病[wilt]):広葉樹及び常緑樹に付く、例えば同・ウルミ[C. ulmi](オランダニレ病[Dutch elm disease]):ニレに付く;セルコスポラ属の菌[Cercospora spp.](セルコスポラ葉斑点病[Cercospora leaf spots]):トウモロコシ(例えば灰色斑点病[Gray leaf spot]:同・ゼアエ-マイジス[C. zeae-maydis])、イネ、サトウダイコン(例えば同・ベチコラ[C. beticola])、サトウキビ、食用系野菜、コーヒーの木、ダイズ(例えば同・ソジナ[C. sojina]又は同・キクチイ[C. kikuchii])及びイネに付く;クラドスポリウム属の菌[Cladosporium spp.]:トマト(例えば同・フルブム[C. fulvum]:葉カビ病[leaf mold])及び禾穀類(例えば同・ヘルバルム[C. herbarum](黒耳病[black ear]):コムギに付く);クラビセプス・プルプレア[Claviceps purpurea](麦角病[ergot]):禾穀類に付く;コクリオボルス(アナモルフ:ビポラリスのヘルミトスポリウム)属の菌[Cochliobolus(anamorph:Helminthosporium of Bipolaris)spp.](葉斑点病[leaf spots]):トウモロコシ(同・カルボヌム[C. carbonum])、禾穀類(例えば同・サチブス[C. sativus]、アナモルフ:同・ソロキニアナ[B. sorokiniana])及びイネ(例えば同・ミヤベアヌス[C. miyabeanus]、アナモルフ:同・オリザエ[H. oryzae])に付く;コレトトリクム(テレオモルフ:グロメレラ)属の菌[Colletotrichum (teleomorph:Glomerella)spp.](炭疽病):ワタ(例えば同・ゴッシピイ[C. gossypii])、トウモロコシ(例えば同・グラミニコラ[C. graminicola]:炭疽茎腐敗病[Anthracnose stalk rot])、軟果実、ジャガイモ(例えば同・コッコデス[C. coccodes]:黒点病[black dot])、インゲンマメ(例えば同・リンデムチアヌム[C. lindemuthianum])及びダイズ(例えば同・トルンカツム[C. truncatum]又は同・グロエオスポリオイデス[C. gloeosporioides])に付く;コルチシウム属の菌[Corticium spp.]、例えば同・ササキイ[C. sasakii](紋枯病[sheath blight]):イネに付く;コリネスポラ・カッシイコラ[Corynespora cassiicola](葉斑点病):ダイズ及び観葉植物に付く;シクロコニウム属の菌[Cycloconium spp.]、例えば同・オレアギヌム[C. oleaginum]:オリーブの木に付く;シルインドロカルポン属の菌[Cylindrocarpon spp.](例えば果樹胴枯病[fruit tree canker]又は幼若匍匐植物衰弱病[young vine decline]、テレオモルフ:ネクトリア[Nectria]又はネオネクトリア[Neonectria]属の菌):果樹、匍匐植物(例えば同・リリオデンドリ[C. liriodendri]、テレオモルフ:ネオネクトリア・リリオデンドリ[Neonectria liriodendri]:黒脚病[Black Foot Disease])及び観葉植物に付く;デマトホラ[Dematophora](テレオモルフ:ロセリニア[Rosellinia])・ネカトリキス[necatrix](根及び幹腐敗病):ダイズに付く;ジアポルト属の菌[Diaporthe spp.]、例えば同・ファセオロルム[D. phaseolorum](苗立枯病[dampingoff]):ダイズに付く;ドレクスレラ(別名ヘルミントスポリウム、テレオモルフ:ピレノホラ)属の菌[Drechslera(syn. Helminthosporium、teleomorph:Pyrenophora)spp.]:トウモロコシ、禾穀類(例えばオオムギ(例えば同・テレス[D. teres]、網斑病[net blotch])及びコムギ(例えば同・トリチシ-レペンチス[D. tritici-repentis]:褐斑点病[tan spot]))、イネ及びシバに付く;黒色麻疹病[Esca](立ち枯病[dieback]、枝枯病[apoplexy]):匍匐植物に付く(ホルミチポリア(別名フェリヌス)[Formitiporia(syn. Phellinus)])プンクタタ[punctata]、同・ムジテラネア[F. mediterranea]、ファエオモニエラ・クラミドスポラ[Phaeomoniella chlamydospora](以前はファエオアクレモニウム・クラミドスポルム[Phaeoacremonium chlamydosporum])、ファエオアクレモニウム・アレオフィルム[Phaeoacremonium aleophilum]及び/又はボトリオスファエリア・オブツサ[Botryosphaeria obtusa]によって引き起こされる);エルシノ属の菌[Elsinoe spp.]:梨果果樹(同・ピリ[E. pyri])、軟果果樹(同・ベネタ[E. veneta]:炭疽病)及び匍匐植物(同・アンペリナ[E. ampelina]:炭疽病)に付く;エンチルオマ・オリザエ[Entyloma oryzae](葉スス病[leaf smut]):イネに付く;エピコックム属の菌[Epicoccum spp.](黒カビ病[black mold]):コムギに付く;エリシフェ属の菌[Erysiphe spp.](うどん粉病):サトウダイコン(同・ベタエ[E. betae])、食用系野菜(例えば同・ピシ[E. pisi])、例えばウリ科植物(例えば同・シコラセアルム[E. cichoracearum])、キャベツ、アブラナ(例えば同・クルシフェラルム[E. cruciferarum])に付く;オイチパ・ラタ[Eutypa lata](オイチパ胴枯病又は立ち枯病、アナモルフ:シトスポリナ・ラタ[Cytosporina lata]、別名リベルテラ・ブレファリス[Libertella blepharis]):果樹、匍匐植物及び観葉植物林に付く;エキッセロヒルム[Exserohilum](別名ヘルミントスポリウム[Helminthosporium])属の菌:トウモロコシ(例えば同・ツルシクム[E. turcicum])に付く;フサリウム[Fusarium](テレオモルフ:ジベレラ[Gibberella])属の菌(青枯病、根腐敗病又は幹腐敗病):さまざまな植物に付く、例えば同・グラミネアルム[F. graminearum]又は同・クルモルム[F. culmorum](根腐敗病、かさぶた病[scab]又は頭枯病[head blight]):禾穀類(例えばコムギ又はオオムギ)に付く、同・オキシスポルム[F. oxysporum]:トマトに付く、同・ソラニ[F. solani]:ダイズに付く、及び同・ベルチシリオイデス[F. verticillioides]:トウモロコシに付く;ガオイマンノミセス・グラミニス[Gaeumannomyces graminis](立ち枯病[take-all]):禾穀類(例えばコムギ又はオオムギ)及びトウモロコシに付く;ジベレラ属の菌[Gibberella spp.]:禾穀類(例えば同・ゼアエ[G. zeae])及びイネ(例えば同・フジクロイ[G. fujikuroi]:ばか苗病)に付く;グロメレラ・シングラタ[Glomerella cingulata]:匍匐植物、梨果果樹及び他の植物並びに同・ゴッシピイ[G. gossypii]:ワタに付く;グレインステイニング複合菌[Grainstaining complex]:イネに付く;グイグナルジア・ビドウェリイ[Guignardia bidwellii](黒腐敗病[black rot]):匍匐植物に付く;ギムノスポランギウム属の菌[Gymnosporangium spp.]:バラ科植物及びビャクシンに付く、例えば同・サビナエ[G. sabinae](さび病[rust]):ナシに付く;ヘルミントスポリウム属の菌[Helminthosporium spp.](別名ドレクスレラ[Drechslera]、テレオモルフ:コクリオボルス[Cochliobolus]):トウモロコシ、禾穀類及びイネに付く;ヘミレイア属の菌[Hemileia spp.]、例えば同・バスタトリキス[H. vastatrix](コーヒーの木葉さび病[coffee leaf rust]):コーヒーの木に付く;イサリオプシス・クラビスポラ[Isariopsis clavispora](別名クラドスポリウム・ビチス[Cladosporium vitis]):匍匐植物に付く;マクロホミナ・ファセオリナ[Macrophomina phaseolina](別名ファセオリ[phaseoli])(根及び幹腐敗病):ダイズ及びワタに付く;ミクロドキウム[Microdochium](別名フサリウム[Fusarium])ニバル[nivale](桃色雪カビ病[pink snow mold]):禾穀類(例えばコムギ又はオオムギ)に付く;ミクロスファエラ・ジフサ[Microsphaera diffusa](うどん粉病):ダイズに付く;モニリニア属の菌[Monilinia spp.]、例えば同・ラキサ[M. laxa]、同・フルクチコラ[M. fructicola]及び同・フルクチゲナ[M. fructigena](花及び枝枯病[bloom and twig blight]、茶腐敗病):石果果樹及び他のバラ科植物に付く;ミコスファエレラ属の菌[Mycosphaerella spp.]:禾穀類、バナナ、軟果実及びラッカセイに付く、例えば同・グラミニコラ[M. graminicola](アナモルフ:セプトリア・トリチシ[Septoria tritici]、セプトリア斑点病[Septoria blotch]):コムギに付く又は同・フィジエンシス[M. fijiensis](黒シガトカ病[black Sigatoka disease]):バナナに付く;ペロノスポラ属の菌[Peronospora spp.](ベト病):キャベツ(例えば同・ブラッシカエ[P. brassicae])、アブラナ(例えば同・パラシチカ[P. parasitica])、タマネギ(例えば同・デストルクトル[P. destructor])、タバコ(同・タバシナ[P. tabacina])及びダイズ(例えば同・マンシュリカ[P. manshurica])に付く;ファコプソラ・パキリジ[Phakopsora pachyrhizi]及び同・メイボミアエ[P. meibomiae](ダイズ さび病):ダイズに付く;フィアロホラ属の菌[Phialophora spp. ]例えば:匍匐植物(例えば同・トラケイフィラ[P. tracheiphila]及び同・テトラスポラ[P. tetraspora])及びダイズ(例えば同・グレガタ[P. gregata]:幹腐敗病)に付く;ホマ・リンガム[Phoma lingam](根及び幹腐敗病):アブラナ及びキャベツに付く及び同・ベタエ[P. betae](根腐敗病、葉斑点病及び苗立枯病):サトウダイコンに付く;ホモプシス属の菌[Phomopsis spp.]:ヒマワリ、匍匐植物(例えば同・ビチコラ[P. viticola]:カン[can]及び葉斑点病[can and leaf spot])及びダイズ(例えば幹腐敗病:同・ファセオリ[P. phaseoli]、テレオモルフ:ジアポルト・ファセオロルム[Diaporthe phaseolorum])に付く;フィソデルマ・マイジス[Physoderma maydis](茶斑点病):トウモロコシに付く;フィトフトラ属の菌[Phytophthora spp.](青枯病、根腐敗病、葉腐敗病、果実腐敗病及び幹腐敗病):さまざまな植物、例えばパプリカ及びウリ科植物(例えば同・カプシシ[P. capsici])、ダイズ(例えば同・メガスペルマ[P. megasperma]、別名同・ソジャエ[P. sojae])、
ジャガイモ及びトマト(例えば同・インフェスタンス[P. infestans]:疫病[late blight])並びに広葉樹(例えば同・ラモルム[P. ramorum]:オーク突然死病[sudden oak death])に付く;プラスモジオホラ・ブラッシカエ[Plasmodiophora brassicae](棒状組織腐敗病[club root]):キャベツ、アブラナ、ダイコン及び他の植物に付く;プラスモパラ属の菌[Plasmopara spp.]、例えば同・ビチコラ[P. viticola](ブドウの木ベト病):匍匐植物に付く及び同・ハルストジイ[P. halstedii]:ヒマワリに付く;ポドスファエラ属の菌[Podosphaera spp.](うどん粉病):バラ科植物、ホップ、梨果及び軟果果樹に付く、例えば同・ロイコトリカ[P. leucotricha]:リンゴに付く;ポリミキサ属の菌[Polymyxa spp.]:例えば禾穀類(例えばオオムギ及びコムギ)(同・グラミニス[P. graminis])及びサトウダイコン(同・ベタエ[P. betae])に付く、及びそれらによって伝染されるウイルス性病原;プソイドセルコスポレラ・ヘルポトリコイデス[Pseudocercosporella herpotrichoides](眼紋病[eyespot]、テレオモルフ:タペシア・ヤルンダエ[Tapesia yallundae]):禾穀類(例えばコムギ又はオオムギ)に付く;プソイドペロノスポラ属の菌[Pseudoperonospora spp.](ベト病):さまざまな植物に付く、例えば同・キュベンシス[P. cubensis]:ウリ科植物に付く又は同・フミリ[P. humili]:ホップに付く;プソイドペジクラ・トラケイフィラ[Pseudopezicula tracheiphila](赤火傷病[red fire disease]又はロットブレナー[rotbrenner]、アナモルフ:フィアロホラ[Phialophora]):匍匐植物に付く;プッシニア属の菌[Puccinia spp.](さび病):さまざまな植物に付く、例えば同・トリチシナ[P. triticina]([茶さび病又は葉さび病])、同・ストリイホルミス[P. striiformis](筋又は黄さび病[stripe or yellow rust])、同・ホルデイ[P. hordei](小さび病[dwarf rust])、同・ラミニス[P. graminis](幹及び黒さび病[stem and black rust])又は同・レコンジタ[P. recondita](茶又は葉さび病):例えばコムギ、オオムギ又はライ麦等の禾穀類に付く、及びアスパラガス(例えば同・アスパラギ[P. asparagi])に付く;ピレノホラ[Pyrenophora](アナモルフ:ドレクスレラ[Drechslera])トリチシ-レペンチス[tritici-repentis](褐斑点病):コムギに付く又は同・テレス[P. teres](網斑病):オオムギに付く;ピリクラリア属の菌[Pyricularia spp.]、例えば同・オリザエ[P. oryzae](テレオモルフ:マグナポルト・グリセア[Magnaporthe grisea]、イネいもち病[rice blast]):イネに付く及び同・グリセア[P. grisea]:シバ及び禾穀類に付く;ピチウム属の菌[Pythium spp.](苗立枯病[damping-off]):シバ、イネ、トウモロコシ、コムギ、ワタ、アブラナ、ヒマワリ、ダイズ、サトウダイコン、食用系野菜及びさまざまな他の植物に付く(例えば同・ウルチムム[P. ultimum]又は同・アファニデルマツム[P. aphanidermatum]);ラムラリア属の菌[Ramularia spp.]、例えば同・コロ-シグニ[R. collo-cygni](ラムラリア葉斑点病、非生物的病原性葉斑点病[Physiological leaf spots]):オオムギに付く及び同・ベチコラ[R. beticola]:サトウダイコンに付く;リゾクトニア属の菌[Rhizoctonia spp.]:ワタ、イネ、ジャガイモ、シバ、トウモロコシ、アブラナ、ジャガイモ、サトウダイコン、食用系野菜及びさまざまな他の植物に付く、例えば同・ソラニ[R. solani]([根及び幹腐敗病]):ダイズに付く、同・ソラニ[R. solani](紋枯病):イネに付く又は同・セレアリス[R. cerealis](リゾクトニア春枯病[Rhizoctonia spring blight]):コムギ又はオオムギに付く;リゾプス・ストロニフェル[Rhizopus stolonifer](黒色カビ病[black mold]、軟腐敗病[soft rot]):イチゴ、ニンジン、キャベツ、匍匐植物及びトマトに付く;リンコスポリウム・セカリス[Rhynchosporium secalis](火傷病[scald]):オオムギ、ライ麦及びライ小麦に付く;サロクラジウム・オリザエ[Sarocladium oryzae]及び同・アッテヌアツム[S. attenuatum](鞘腐敗病[sheath rot]):イネに付く;スクレロチニア属の菌[Sclerotinia spp.](茎腐敗病又は白色カビ病):食用系野菜及び農場作物、例えばアブラナ、ヒマワリ(例えば同・スクレロチオルム[S. sclerotiorum])及びダイズ(例えば同・ロルフシイ[S. rolfsii]又は同・スクレロチオルム[S. sclerotiorum])に付く;セプトリア属の菌[Septoria spp.]:さまざまな植物に付く、例えば同・グリシネス[S. glycines](茶斑点病[brown spot]):ダイズに付く、同・トリチシ[S. tritici](セプトリア斑点病[Septoria blotch]):コムギに付く及び同(別名スタゴノスポラ[Stagonospora])ノドルム[nodorum](スタゴノスポラ斑点病[Stagonospora blotch]):禾穀類に付く;ウンシヌラ[Uncinula](別名エリシフェ[Erysiphe])ネカトル[necator](うどん粉病、アナモルフ:オイジウム・ツッケリ[Oidium tuckeri]):匍匐植物に付く;セトスパエリア属の菌[Setospaeria spp.](葉斑点病):トウモロコシ(例えば同・ツルシクム[S. turcicum]、別名ヘルミントスポリウム・ツルシクム[Helminthosporium turcicum])及びシバに付く;スファセロテカ属の菌[Sphacelotheca spp.](スス病[smut]):トウモロコシに付く(例えば同・レイリアナ[S. reiliana]:頭部スス病)、モロコシ及びサトウキビに付く;スファエロテカ・フリギネア[Sphaerotheca fuliginea](うどん粉病):ウリ科植物に付く;スポンゴスポラ・スブテラネア[Spongospora subterranea](うどん粉かさぶた病):ジャガイモに付く、及びそれらによって伝染されるウイルス性の病原;スタゴノスポラ属の菌[Stagonospora spp.]:禾穀類に付く、例えば同・ノドルム[S. nodorum](スタゴノスポラ斑点病、テレオモルフ:レプトスファエリア[Leptosphaeria](別名ファエオスファエリア[Phaeosphaeria])ノドルム[nodorum]):コムギに付く;シンキトリウム・エンドビオチクム[Synchytrium endobioticum]:ジャガイモ(ジャガイモ疣贅病[potato wart disease])に付く;タフリナ属の菌[Taphrina spp.]、例えば同・デホルマンス[T. deformans](葉巻病[leaf curl disease]):モモに付く及び同・プルニ[T. pruni](袋実病[plum pocket]):プラムに付く;チエラビオプシス属の菌[Thielaviopsis spp.](黒根腐敗病):タバコ、梨果果樹、食用系野菜、ダイズ及びワタに付く、例えば同・バシコラ[T.basicola](別名カララ・エレガンス[Chalara elegans]);チレチア属の菌[Tilletia spp.](汎黒穂病[common bunt]又は悪臭スス病[stinking smut]):禾穀類に付く、例えば同・トリチシ[T. tritici](別名同・カリエス[T. caries]、小麦黒穂病)及び同・コントロベルサ[T. controversa](萎縮黒穂病):コムギに付く;チフラ・インカルナタ[Typhula incarnata](灰色雪カビ病[grey snow mold]):オオムギ又はコムギに付く;ウロシスチス属の菌[Urocystis spp.]、例えば同・オックルタ[U. occulta](幹スス病):ライ麦に付く;ウロミセス属の菌[Uromyces spp.](さび病):食用系野菜、例えばインゲンマメ(例えば同・アッペンジクラツス[U. appendiculatus]、別名同・ファセオリ[U. phaseoli])及びサトウダイコン(例えば同・ベタエ[U. betae])に付く;ウスチラゴ属の菌[Ustilago spp.](裸黒穂病[loose smut]):禾穀類(例えば同・ヌダ[U. nuda]及び同・アバエナエ[U. avaenae])、トウモロコシ(例えば同・マイジス[U. maydis]:トウモロコシスス病)及びサトウキビに付く;ベンツリア属の菌[Venturia spp.](かさぶた病):リンゴ(例えば同・イナエクアリス[V. inaequalis])及びナシに付く;及びベルチシリウム属の菌[Verticillium spp.](萎凋病[wilt]):さまざまな植物、例えば果物類及び観葉植物、匍匐植物、軟果実、食用系野菜さらには農場作物に付く、例えば同・ダーリアエ[V. dahliae]:イチゴ、アブラナ、ジャガイモ及びトマトに付く。]
[0250] 化合物I及びその組成物は、それぞれ、上記した植物病原を、保護的に、処置的に、根絶的に、浸透的に(求頂的[acropetal]及び/又は求基的[basipetal]移動)、薄層横断的[translaminar]に防除するのに特に適している。]
[0251] 化合物(I)及びその組成物は、それぞれ、物質(例えば木、紙、塗料ディスパージョン、繊維又は布地)の防護における、また貯蔵産物の防護における有害菌の防除にも適している。木材及び建材の防護に関しては、以下の有害菌:オフィオストマ属の菌[Ophiostoma spp.]、セラトシスチス属の菌[Ceratocystis spp.]、アウレオバシジウム・プルランス[Aureobasidium pullulans]、スクレロホマ属の菌[Sclerophoma spp.]、カエトミウム属の菌[Chaetomium spp.]、フミコラ属の菌[Humicola spp.]、ペトリエラ属の菌[Petriella spp.]、トリクルス属の菌[Trichurus spp.]等のアスコミセテス[Ascomycetes;子嚢菌]の類;コニオホラ属の菌[Coniophora spp.]、コリオルス属の菌[Coriolus spp.]、グロエオフィルム属の菌[Gloeophyllum spp.]、レンチヌス属の菌[Lentinus spp.]、プロイロツス属の菌[Pleurotus spp.]、ポリア属の菌[Poria spp.]、セルプラ属の菌[Serpula spp.]及びチロミセス属の菌[Tyromyces spp.]等のバシジオミセテス[Basidiomycetes;担子菌]の類、アスペルギルス属の菌[Aspergillus spp.]、クラドスポリウム属の菌[Cladosporium spp.]、ペニシリウム属の菌[Penicillium spp.]、トリコルマ属の菌[Trichorma spp.]、アルテルナリア属の菌[Alternaria spp.]、パエシロミセス属の菌[Paecilomyces spp.]等のデュウテロミセテス[Deuteromycetes;不完全菌]の類、及びムコル属の菌[Mucor spp.]等のジゴミセテス[Zygomycetes:接合菌]の類;が特に注目に値し、加えて貯蔵産物の防護では以下の酵母菌の類:カンジダ属の菌[Candida spp.]及びサッカロマイセス・セレヴィシエ[Saccharomyces cerevisae];が注記に値する。]
[0252] 化合物(I)及びその組成物は、それぞれ、植物体健康増進に用いられ得る。本発明は、植物体、その繁殖物、及び/又は植物体が生育している又は生育することになる場所を、化合物(I)及びその組成物のそれぞれの有効量で処理することによる、植物体健康増進方法にも関する。]
[0253] 用語「植物体健康」とは、収量(例えば、バイオマスの増大、及び/又は有用成分含有量の増大)、植物体活力(例えば、植物体生長の増進、及び/又はより緑色の葉っぱ(緑化効果)、質(例えば、特定成分含有量又は組成の改善)、及び非生物的及び/又は生物的ストレスに対する抵抗性等のいくつかの指標単独で又は互いの組み合わせで決定される植物体及び/又はその産物の状態を意味すると理解すべきである。上記で明確にされた植物体の健康状態についての指標は、相互依存的なものであり得るしあるいは互いから結果として生じるものであり得る。]
[0254] 化合物(I)は、生物活性が異なり得る異なる結晶変性形態で存在し得る。これらも、同様に、本発明の主題である。]
[0255] 殺菌剤として有効な量の活性物質で菌あるいは菌の攻撃から防護されるべき植物体、植物体繁殖物(例えば種子)、土壌、表面、物質又は部屋を処理することで、化合物(I)は、そのままでも、また組成物の形態でも、用いられる。施用は、菌が植物体、植物体繁殖物(例えば種子)、土壌、表面、物質又は部屋を感染する前及び後のいずれでも行われ得る。]
[0256] 植物体繁殖物は、植え付け又は移植時、又はその前に、化合物(I)そのままで又は少なくとも1種の化合物(I)を含んでいる組成物で、予防的に処理され得る。]
[0257] 本発明は、溶媒又は固体担体と少なくとも1種の化合物(I)とを含んでいる農薬組成物、及び有害菌を防除するためのその使用にも関する。]
[0258] 農薬組成物は、殺菌剤として有効量の化合物(I)を含んでいる。用語「有効量」とは、栽培植物体に付いている有害菌を防除するのに又は物質を防護するのに十分であり、処理された植物体には実質的な損傷をもたらさない組成物の量又は化合物(I)の量を意味する。そのような量は広い範囲の中で変わり得るものであり、さまざまな因子、例えば防除されるべき菌の種、処理される栽培植物体又は物質、気候条件、さらには用いられるその特定の化合物(I)、によって決まるものである。]
[0259] 化合物(I)、そのN−オキシド及び塩は、通常のタイプの農薬組成物、例えば、溶液剤、エマルジョン剤、懸濁液剤、粉末剤、粉剤、ペースト剤及び顆粒剤、に変換され得る。組成物タイプはその特定の意図される目的によって決まるものであり、それぞれのケースにおいては、本発明による化合物の微細なまた均一な分布が確保されるべきである。]
[0260] 組成物タイプについての例は、懸濁液剤(SC、OD、FS)、ペースト剤、固形燻蒸剤、水和性粉剤又は粉末剤(WP、SP、SS、WS、DP、DS)又は顆粒剤(GR、FG、GG、MG)(これらは水可溶性又は水和性であり得る)並びに種子等の植物体繁殖物を処理するためのゲル剤(GF)である。]
[0261] 組成物タイプ(例えばSC、OD、FS、WG、SG、WP、SP、SS、WS、GF)は通常希釈して用いられる。DP、DS、GR、FG、GG及びMG等の組成物タイプは、通常、希釈せずに用いられる。]
[0262] 組成物は、公知の方法(参照:米国特許第3,060,084号明細書、欧州特許出願公開第707445号明細書(液剤について);Browning: "Agglomeration", Chemical Engineering, Dec. 4, 1967, 147-48;Perry's Chemical Engineer's Handbook, 4th Ed., McGraw-Hill, New York, 1963, S. 8-57;国際公開第91/13546号パンフレット、米国特許第4,172,714号明細書、米国特許第4,144,050号明細書、米国特許第3,920,442号明細書、米国特許第5,180,587号明細書、米国特許第5,232,701号明細書、米国特許第5,208,030号明細書、英国特許第2,095,558号明細書、米国特許第3,299,566号明細書;Klingman: Weed Control as a Science (J. Wiley & Sons, New York, 1961);Hance et al.: Weed Control Handbook (8th Ed., Blackwell Scientific, Oxford, 1989);及びMollet, H. and Grubemann, A.: Formulation technology(WileyVCH Verlag, Weinheim, 2001)で調製される。]
[0263] 農薬組成物は、農薬組成物で慣用されている補助剤も含み得る。用いられる補助剤は、その特定の施用剤形及び活性物質によってそれぞれ決まるものである。]
[0264] 適する補助剤についての例は、溶媒、固体担体、分散剤又は乳化剤(さらなる可溶化剤、保護コロイド、界面活性剤、結着剤等)、有機及び無機増粘剤、静菌剤、凍結防止剤、消泡剤、適切であれば着色剤、並びに粘着付与剤つまり結着剤(例えば、種子処理製剤用の)である。]
权利要求:

請求項1
式(I)(ここで、nは、ピリジン環上にある置換基R1の数を表わし、nは、0、1、2、3又は4であり;mは、フェニル環上にある置換基R3の数を表わし、mは、0、1、2、3又は4であり;R1は、ハロゲン、CN、NO2、OH、SH、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−ハロアルキル、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルコキシ、C1〜C4−アルキルチオ、C1〜C4−ハロアルキルチオ、C1〜C4−アルキルスルフィニル、C1〜C4−ハロアルキルスルフィニル、C1〜C4−アルキルスルホニル、C1〜C4−ハロアルキルスルホニル、アミノ、C1〜C4−アルキルアミノ、ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ、C1〜C4−アルコキシ−C1〜C4−アルキル、C2〜C4−アルケニル、C2〜C4−アルキニル、C3〜C8−シクロアルキル又はC1〜C4−アルキル−C3〜C8−シクロアルキルであり;及び/又はピリジン環の隣接炭素原子に結合している2つの基R1は、それらの炭素原子と一緒に、縮合ベンゼン環、縮合飽和又は部分不飽和5−、6−もしくは7−員炭素環、又は環員として2窒素原子、1酸素原子及び1硫黄原子からなる群から選択される1、2又は3個のヘテロ原子を含有している縮合5−、6−もしくは7−員ヘテロ環を形成していてよく、またこの縮合環は、ハロゲン、C1〜C4−アルキル、ハロメチル、C1〜C4−アルコキシ又はハロメトキシからなる群から選択される1又は2個の基を有していてよく、n=2、3又は4に対しては、R1は、同一であるか又は異なっていてよく;R2は、水素、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−ハロアルキル、C2〜C4−アルケニル、C2〜C4−アルキニル、C3〜C8−シクロアルキル、C1〜C4−アルキル−C3〜C8−シクロアルキル又はベンジル[式中、ベンジルのフェニル部分構造は、置換されていないか又はシアノ、ハロゲン、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−ハロアルキル、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルコキシ、(C1〜C4−アルコキシ)カルボニル及びジ(C1〜C4−アルキル)アミノカルボニルからなる群から選択される1、2、3、4又は5個の置換基を有している]であり;R3は、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−ハロアルキル、C1〜C4−アルコキシ又はC1〜C4−ハロアルコキシであり、m=2、3又は4に対しては、R3は、同一であるか又は異なっていてよく;Yは、−O−、C1〜C4−アルカンジイル、−O−CH2−、−CH2−O−、−C(NORn)−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−及び−N(Rn)−から選択される二価基であり、式中のRnは、水素又はC1〜C4−アルキルであり、またC1〜C4−アルカンジイル部分構造は、置換されていないか又はオキソ、シアノ、ハロゲン、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルキル及びC1〜C4−ハロアルコキシからなる群から選択される1又は2個の置換基を有しており;Hetは、5−又は6−員ヘテロ芳香族基であり、このヘテロ芳香族基の環員原子としては、炭素原子以外に、1、2、3もしくは4個の窒素原子、又は1個の酸素原子と0、1もしくは2個の窒素原子、又は1個の硫黄原子と0、1もしくは2個の窒素原子が挙げられ、またこのヘテロ芳香族基は置換されていないか又は1、2、3又は4個の同一又は異なる置換基Raを有しており、隣接環員原子に結合している2つの基Raは、縮合5−又は6−員炭素環又はヘテロ環を形成していてよく、この縮合炭素環又はヘテロ環は、置換されていないか又は1、2、3又は4個の同一又は異なる置換基Rbを有しており;Raは、ハロゲン、CN、NO2、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−ハロアルキル、C2〜C4−アルケニル、C2〜C4−アルキニル、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルコキシ、C1〜C4−アルキルチオ、C1〜C4−ハロアルキルチオ、C1〜C4−アルキルスルフィニル、C1〜C4−ハロアルキルスルフィニル、C1〜C4−アルキルスルホニル、C1〜C4−ハロアルキルスルホニル、アミノ、C1〜C4−アルキルアミノ、ジ(C1〜C4−アルキル)アミノ、C1〜C4−アルコキシ−C1〜C4−アルキル、基C(=O)R[式中、Rは、H、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−ハロアルキル、C2〜C4−アルケニル、C2〜C4−アルキニル、C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−アルコキシ−C1〜C4−アルコキシ、C1〜C4−ハロアルコキシ、アミノ、C1〜C4−アルキルアミノ又はジ(C1〜C4−アルキル)アミノである]、基CR’(=NOR”)[式中、R’は、H又はC1〜C4−アルキルであり、及びR”は、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−ハロアルキル、C2〜C4−アルケニル、C2〜C4−アルキニル又はC1〜C4−アルコキシ−C1〜C4−アルキルである]、フェニル、ピリジニル、ピリミジニル、フェノキシ又はフェノキシアルキル(ここで、最後に記載した5つの基は、置換されていないか又は1、2、3又は4個の同一又は異なる置換基Rcを有している)であり;Rb及びRcは、互いからは独立して、ハロゲン、CN、NO2、OH、SH、C1〜C4−アルキル、C1〜C4−ハロアルキル、C1〜C4−アルコキシ及びC1〜C4−ハロアルコキシから選択される)で表されるピリジルメチル−スルホンアミド化合物並びに式(I)の化合物のN−オキシド及び農薬として許容される塩。
請求項2
Yが、−O−、−O−CH2−、−CH2−O−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−及び−N(Rn)−[式中、Rnは、水素又はC1〜C4−アルキルである]から選択される二価基である、請求項1に記載の式(I)の化合物。
請求項3
Hetが、ピリジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、ピラジニル、チアゾリル、オキサゾリル、イソチアゾリル、イソキサゾリル、チエニル、フリル、1,3,5−トリアジニル、1,2,4−トリアジニル、チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、ピラゾリル、イミダゾリル(ここで、前記したヘテロ芳香族基は、置換されていないか又は1、2、3又は4個の同一又は異なる置換基Raを有している)から選択される、請求項1又は2に記載の式(I)の化合物。
請求項4
部分構造Het−Yが、フェニル環上で、スルホニル基に対してパラ位に位置している、請求項1、2又は3のいずれかに記載の式(I)の化合物。
請求項5
Hetが、ピリジン−2−イルであり、これが、置換されていないか又は1又は2個の基Raを有している、請求項1、2、3又は4のいずれかに記載の式(I)の化合物。
請求項6
Hetが、3−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、4−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、3−クロロピリジン−2−イル、5−クロロピリジン−2−イル、4−クロロピリジン−2−イル、3−ブロモピリジン−2−イル、5−ブロモピリジン−2−イル、4−ブロモピリジン−2−イル、3−トリクロロメチルピリジン−2−イル、5−トリクロロメチルピリジン−2−イル、4−トリクロロメチルピリジン−2−イル、3−シアノピリジン−2−イル、5−シアノピリジン−2−イル、4−シアノピリジン−2−イル、3−ニトロピリジン−2−イル、5−ニトロピリジン−2−イル、4−ニトロピリジン−2−イル、3−メチルスルホニルピリジン−2−イル、5−メチルスルホニルピリジン−2−イル、4−メチルスルホニルピリジン−2−イル、3−エチルスルホニルピリジン−2−イル、5−エチルスルホニルピリジン−2−イル、4−エチルスルホニルピリジン−2−イル、3−メトキシカルボニルピリジン−2−イル、5−メトキシカルボニルピリジン−2−イル、4−メトキシカルボニルピリジン−2−イル、5−アミノカルボニルピリジン−2−イル、4−アミノカルボニルピリジン−2−イル、3−アミノカルボニルピリジン−2−イル、5−N−メチルアミノカルボニルピリジン−2−イル、4−N−メチルアミノカルボニルピリジン−2−イル、3−N−メチルアミノカルボニルピリジン−2−イル、3−メトキシピリジン−2−イル、3−エトキシピリジン−2−イル、3−ジフルオロメトキシピリジン−2−イル、5−メトキシピリジン−2−イル、5−エトキシピリジン−2−イル、5−ジフルオロメトキシピリジン−2−イル、3−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、3−フルオロ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、3−ブロモ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、3−メチル−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、3−エチル−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、3−クロロ−5−ジフルオロメトキシピリジン−2−イル、3−フルオロ−5−ジフルオロメトキシピリジン−2−イル、3−メチル−5−ジフルオロメトキシピリジン−2−イル、3−クロロ−5−トリクロロメチルピリジン−2−イル、3−フルオロ−5−トリクロロメチルピリジン−2−イル、3−クロロ−5−シアノピリジン−2−イル、3−フルオロ−5−シアノピリジン−2−イル、3−メチル−5−シアノピリジン−2−イル、3−エチル−5−シアノピリジン−2−イル、3−クロロ−5−ニトロピリジン−2−イル、3−クロロ−5−メトキシカルボニルピリジン−2−イル、3−クロロ−5−アミノカルボニルピリジン−2−イル、3−クロロ−5−メチルアミノカルボニルピリジン−2−イル、3−フルオロ−5−ニトロピリジン−2−イル、3−フルオロ−5−メトキシカルボニルピリジン−2−イル、3−フルオロ−5−アミノカルボニルピリジン−2−イル、3−フルオロ−5−メチルアミノカルボニルピリジン−2−イル、4−クロロ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、4−フルオロ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、4−ブロモ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、4−メチル−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、4−クロロ−5−ニトロピリジン−2−イル、4−クロロ−5−シアノピリジン−2−イル、3−クロロ−6−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、3−フルオロ−6−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、3−メチル−6−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、4−クロロ−5−ジフルオロメトキシピリジン−2−イル、4−フルオロ−5−ジフルオロメトキシピリジン−2−イル、3−クロロ−5−ブロモピリジン−2−イル、3,5−ジクロロピリジン−2−イル、3,5−ジフルオロピリジン−2−イル、3,5−ジブロモピリジン−2−イル、3−メチル−5−クロロピリジン−2−イル、3−メチル−5−フルオロピリジン−2−イル、3−メチル−5−ブロモピリジン−2−イル、3−メトキシ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、3−メトキシ−5−シアノピリジン−2−イル、3−メトキシ−5−ニトロピリジン−2−イル、3−メトキシ−5−ジフルオロメトキシピリジン−2−イル、3−エトキシ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル、3−エトキシ−5−シアノピリジン−2−イル、3−エトキシ−5−ニトロピリジン−2−イル、3−エトキシ−5−ジフルオロメトキシピリジン−2−イル、3−クロロ−4−メチル−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イル及び3,4−ジクロロ−5−トリフルオロメチルピリジン−2−イルからなる群から選択される、請求項5に記載の式(I)の化合物。
請求項7
請求項1〜6のいずれかに定義されている式(I)のピリジルメチル−スルホンアミド化合物の調製方法であって、式(II)[式中、n、R1及びR2は、請求項1に定義されている通りである]で表されるアミノメチルピリジン化合物を、塩基性条件下で、式(III)[式中、Y、Het、m及びR3は、請求項1に定義されている通りであり、Lは、ハロゲン、ヒドロキシ、アジド、場合により置換されたヘテロアリール、場合により置換されたヘテロアリールオキシ又は場合により置換されたフェノキシのような脱離基、好ましくはクロロ、フルオロ、場合により置換されたヘテロアリール(例えば、場合により置換されたピラゾール−1−イル、イミダゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−1−イル及び1,2,4−トリアゾール−1−イル)、ペンタフルオルフェノキシ、又はヒドロキシベンゾトリアゾールオキシである]で表されるスルホン酸誘導体と反応させることを含む、方法。
請求項8
請求項1〜6のいずれかに定義されている式(I)のピリジルメチル−スルホンアミド化合物の調製方法であって、式(IV)[式中、n及びR1は、請求項1に定義されている通りであり、L’は、メチルスルホニル、トルエンスルホニルのような脱離基又は請求項7の式(III)中のLについて定義されるような脱離基である]で表される化合物を、塩基性条件下で、化合物(III.a)[式中、Y、Het、m、R2及びR3は、請求項1に定義されている通りである]と反応させることを含む、方法。
請求項9
式(II)[式中、R2は、請求項1に定義されている通りであり、nは、2であり、R1は、ピリジン環の2位及び3位にあり、また2位のR1は3位のR1とは異なっており、2つのR1のうちの一方がCH3である場合は、他方のR1はOCH3ではない]で表される化合物。
請求項10
式(III)[式中、R3、Y及びHetは、請求項1に定義されている通りであり、Lは、ハロゲンであり、mは、1、2、3又は4である]で表される化合物。
請求項11
請求項1〜6のいずれかに記載の少なくとも1種の式(I)の化合物又はN−オキシド又はそれらの農薬として許容される塩と、溶媒又は固体担体とを含んでいる、農薬組成物。
請求項12
少なくとも1種のさらなる活性物質を含んでいる請求項11に記載の組成物。
請求項13
植物病原性有害菌の防除方法であって、菌、又は菌の攻撃から防護されるべき物質、植物体、土壌又は種子を、請求項1〜6のいずれかに記載の少なくとも1種の式(I)の化合物又はN−オキシド又はそれらの農薬として許容される塩の有効量で処理することを含む、方法。
請求項14
植物病原性有害菌を防除するための、請求項1〜6のいずれかに記載の式(I)の化合物、そのN−オキシド、及びそれらの農薬として許容される塩の使用。
請求項15
植物病原性有害菌による感染から種子、苗木の根、芽を防護するための、請求項1〜6のいずれかに記載の式(I)の化合物、N−オキシド、及び農薬として許容される塩の使用。
請求項16
100kgの種子当たり0.1g〜10kgの量で、請求項1〜6のいずれかに定義されている式(I)の化合物、又はN−オキシド又はそれらの農薬として許容される塩を含んでいる種子。
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